青春の彷徨、新宿ゴールデン街―無頼に生きる、がテーマだったあの頃―Ⅰ
[あくまでも穏やかに・・・]
「通い始めて15年くらいで、エラソーな口きくんじゃねーよ!30年早いわい!」
さて、先述の私のセリフは、もちろん私のお腹の中でそう言っただけであります。
実際には、しばらくして彼らの会話に加わった時にもっと穏やかに、しかし、私としてはかなり毅然とその点(常連面(ヅラ)は10年早い!ホントは30年と言いたいところだが・・・)を伝えました。
すると男は恐縮したのか、一緒にいた女性と早々に帰ってしまったのです。
ちょっと悪いことをしたかな。
すごすごと帰ってしまた彼と入れ替わるように、店のママさんとそれこそ私の30年来の知り合いである先輩常連客の女性がやって来ました。
先ほどの話を伝えると、二人とも
「へー、あんたがそんなこと言ったの!?」
と、笑っていました。
この大先輩であるお二人には、たとえ酔っぱらっていても、私は今でも敬語で話をするのです。
そんなことは我々の間では至極当たり前のルールなのであります。
男は(今では女も・・か?)酒場でいろんなことを教わる・・・・
酒場で男は磨かれる、と、私は思っています。
しかし、その態度は常に謙虚であるべきでしょう。
エラそーにしちゃあおしまいなのであります。
つい、生まれて初めて酒場で説教めいたことをやっちゃったので、反省の意味も込めて、こんな一夜の出来事を書いてみました。
お酒は楽しく飲もうねー・・・
おしまい