聞いてないヨー!―散々無茶振りをされてきてわかった自分の性格―Ⅳ(おしまい)
[お前がいなかったら・・・・]
ヘロヘロの体調で受けて、何故かトップだった国語の試験・・・・
そういえば、その全国模試の国語で1番を取った時のエピソードは、ほかにまだあります。
国語で、私と同点を取った男子学生が同じクラスにいたのです。
それまで私は、そいつのことを真面目ないい奴と思っていましたので、
「おお、お前も最高点だったのか。よかったなあ。」
と、素直に喜びました。
ところが彼の反応は、私にとって意外なものでした。
彼は、怠け者の私と同点だったのがよほど悔しかったのか、
「お前がいなかったら俺が一人で一番だったのに・・・」
と言われてしまったのです。
まあ、私と違ってほかの科目も万遍なくできていた彼は、その後希望の大学にちゃんと受かりました。
しかしその時は
「なんてケツの穴の小せえ野郎だ!」
と、思ったのを覚えています。
それはともかく、何であの頃国語だけはよくできていたのだろう、と思うのです。
何か、それなりの理由があったのだろうか、と考えてみました。
それで、ふと思い出したのが、ある薄い国語の参考書なのです。
それは「新釈現代文」という参考書でした。
細かい内容までは思い出せないのですが、現代国語の解釈について、実にわかりやすくしかも格調高く書かれていました。
その参考書は、別に予備校で使われていたものではありませんでした。
ただ、当時から名著と言われていたもので、誰だったか忘れましたが、確か先輩に教えてもらって個人的に持っていたものだったのです。
日本情緒豊かな桜の花。
本文とは特に関係ありません。
つづく