涼しい顔して「OK」と言えるか―「もったい」をつけないのが男の力量―Ⅱ(おしまい)
[「損得勘定」だけでは他人の信頼は得られない]
「損得」だけが表に立った判断基準というのはなんだか味気ないと思っていた私・・・・
先日、営業でそこのところばかりを強調されたとき、私が覚えた何とも言えない違和感・・・・・
なるほど、「あれは、そういうことだったのか!」
と、あとで思ったのです。
それは
「『損得』で俺を説得しようとするのかよ!」
という思いだった、という訳です。
ただ、私はここのところは、極めて大事なポイントだと思っています。
税理士が・・というより税理士に限らずということになりますが、「損得」のことばかりを考えているようでは、他者の信頼は得られないだろう、と思います。
そこのところばかりに終始している価値観に、人はほとんど魅力を感じないからにほかなりません。
人は、生きていく上で、常にもっと上位の価値基準や判断の基準が自然な形で優先されるべきではないか、と私は思っています。
それは簡単なことではありませんが、少なくとも普段からそう心がけるべきでしょう。
そうでなければ、他者からあまり敬意を払ってもらえない存在になるでしょう。
まあとはいえ、他者(ひと)の目は他人の目です。
そういう点でいえば、敬意を払ってもらえるのか、もらえないのかといったことにそこまでこだわる必要はないとも思います。
これは、自身のプライドの問題だからです。
自身のプライドの問題といえば、極めてプライベートなことのように聞こえますが、ビジネスにおいても「損得」を超える価値基準はあるべきだとわたしは思っています。
まあ、ビジネスという視点で考えれば、せちがらくかなり厳しい世の中と言えるでしょう。
しかしながら、例えそうであったとしても、「損得」だけに振り回されない、誇りを持った価値判断の基準だけは持っていたいものです。
この済んだ水のように生きたいものですが・・・
おしまい