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海江田博士プロは鹿児島読売テレビが厳正なる審査をした登録専門家です

強みと特長を最大限追及する― 地元で20余年、地域企業の儲け方 ―Ⅲ

テーマ:中小企業経営を考える

[商品力に込められた思い]


松坂牛、鹿児島黒豚、名古屋コーチンなどは地域を代表するブランド品であり、日本はおろか海外でも高値で取引され、ここまで上り詰めれば「相場」に左右されることはない・・・


私の顧客でいえば、例えば「無薬豚」という豚を飼育されている養豚業者がおられます。
まさに読んで字のごとく、薬品を投与していない豚のことです。

豚という動物は病気に罹りやすいために、通常は育て上げる過程で、かなり大量の薬を投与しなければんならないらしいのです。
「無薬豚」はこの薬の投与を最小限に抑えた豚で、飼育が極端に難しいようなのです。

この豚は安全かつ味をもいいということで、一般の相場にほとんど左右されることなく取引されています。
海外からに引き合いも多いとのことなのです。

同様のことは、牛や農産物にも言えます。
肉牛はその肉質によって等級が細かく決められています。
上位にランクされる肉牛は、相場に全く左右されないという訳ではないのですが、高値で落札されることに変わりはありません。

農産物では、近年特に安全志向が強いために、やはり有機栽培、減農薬といったキャッチフレーズの効果は高いようなのです。
栽培に人一倍苦労はあるでしょうが、チャレンジしてみる価値はありそうです。

さて、話を「商品力」に戻しましょう。
商品が「高い商品力」持つものとして市場に評価されるためには、これまで述べてきたように「他にはない付加価値」が必要なのです。
こう書いてくると、そのハードルはかなり高いように思えますが、実はそうでもありません。

とはいえまずは、平均的な品質を絶対に下回らないことです。
平均の品質に達していなければ、そもそも普通に評価されることすらあり得ないからです。

このハードルを越えたとしたら、その時代その時代に応じて最も求められていることを、一つでも他に抜きんでて達成することです。
それは、速さ(早さ)であったり、重さであったり、見た目であったり、安全性であったり様々考えられます。

まずは、何か一つでもいいから「これに関しては人に負けない。」という特徴を持つ努力を試みてみるべきでしょう。
そこから突破口は拓けるはずです。



鹿児島黒牛。2017年、日本一に輝きました。

つづく

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海江田博士
専門家

海江田博士(税理士)

税理士法人アリエス

税務相談はもちろんのこと、従来の税理士としての職務に留まらず経営者自身で革新できることを目指した支援を続けています。日本経済をしっかりと支えられる強い基盤を持った中小企業への第一歩のお手伝いをします。

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