Mybestpro Members

海江田博士プロは鹿児島読売テレビが厳正なる審査をした登録専門家です

伝統の破壊と再生―日本酒の挑戦―Ⅷ

海江田博士

海江田博士

テーマ:中小企業経営を考える

杜氏の廃止、実績の上がらない販売業者への供給の打ち切り、いずれの宣言も、これまでの酒製造メーカーには考えられない内容です。
このような宣言を可能にしたのは、以下のような背景があったからといえるでしょう。

― これは、品質への自信があるからできる方法である。
これでは相手は必死にやらざるをえない。
交渉力もまた重要なファクターなのだ。―
品質への自信をつけたならば、それを販売サイドにおける交渉の有効かつ強力なカードして使えるポジションまで持って行かなければなりません。

おそらく一般的にはメーカーは、販売に関する交渉力はあまり強くありません。
自分たちの仕事を「作るのが自分の役割」つまり、「メーカーなんだから売るのは苦手でも仕方ないよ。」と、限定的にとらえる傾向があるのです。

しかしながら、現代経営において特に酒造メーカーのような業種は、販売部門の交渉能力が優れていなければ、企業としてのバランスを欠くことになります。
営業力が必須の時代だからです。
「いいものを作っていれば自動的に売れる。」
といった時代ではもはやありません。

製造業といえども、川下の販売現場、つまり最前線であるマーケットの状況に敏感になっておくというのは、今や必須条件といえるのです。
製造業である酒造メーカーといえども、販売部門の発言権が確保されてこそ、バランスのとれた現代の製造業経営といえるのです。



これは営業支援セミナー風景

つづく

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

海江田博士
専門家

海江田博士(税理士)

税理士法人アリエス

税務相談はもちろんのこと、従来の税理士としての職務に留まらず経営者自身で革新できることを目指した支援を続けています。日本経済をしっかりと支えられる強い基盤を持った中小企業への第一歩のお手伝いをします。

海江田博士プロは鹿児島読売テレビが厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

有効な経営革新支援でより強い経営を目指すプロ

海江田博士プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼