『選ばれる税理士ファッションとは?』―ダサきゃおしまい!スタイリストからのきついメッセージ―Ⅲ(
思い切って購入した初めてのマフラー。
ウール素材のそれは確か4800円だったと記憶しています。(当然当時は消費税もありませんでした)。
それほど高価なものでもありません。
とはいえ、もう40年も昔の話です。
月給10万ちょっとの新人サラリーマンにはそれでも痛かったのですが、思い切って購入しました。
次の朝、出勤時に上着の内側にそのマフラーを巻いて、上からコートを羽織ったときの感触は今でも覚えている(ような気がします。)。
「あたたかい。マフラーってこんな重宝なものだったんだ!」
軽く感動を覚え、その後は冬の間ずっと愛用しました。
さて、それから数年たって勤め人を辞め、大学院に戻った私はスーツやネクタイ、それにマフラーなどからは少し縁遠い生活になりました。
それでも、少人数のゼミの時などはジャケットにネクタイくらいは締めて登校することが多かったのです。
冬になって
「やっぱりマフラーが1本あった方がいいな。」
と思った私は、原宿にあるメンズ専門店を覗きに行ってみたのです。
その頃は、以前、重宝したウールのマフラーはもうどこへ行ったか分からなくなっていました。
当時私は、次はぜひカシミア素材のものが欲しいと思っていました。
今ではカシミアもかなり普及してきましたが、当時はまだ貴重品であり高級品でした。
セーターなどカシミアを使用する分量の多いものは、値段が高くてとても手が出なかったので、まずはマフラーなどでその感触を味わってみたいな、と思ったのです。
寒い日は今日もマフラーを巻いて
つづく