『選ばれる税理士ファッションとは?』―ダサきゃおしまい!スタイリストからのきついメッセージ―Ⅲ(
冬はマフラーを巻く機会が多いので、ふと思い出すことがあります。
最初にマフラーを意識したのは、大学を出て新宿の会計事務所で働いているときのことでした。
冬、スーツの上にコートを羽織っただけの通勤は、特に防寒対策もなく寒かったことを覚えています。
当時、事務所から新宿駅までの行き帰りには地下街をよく歩いていました。
夏も冬も温度が一定なのでしのぎやすかったからです。
冬のある日、その地下街にある小さなメンズブティックのショーウィンドーでそのマフラーを見ました。
確か基本色はネイビー。
表が千鳥格子のチェック柄で裏がネイビー無地のリバーシブル使用だったと記憶しています。
見た目、極めてオーソドックスなもので、落ち着いたその佇まいが私は何故か気になったのです。
ただそれまでマフラーなんて巻いたことがありませんでした。
学生時代、ニットのものはちょっとだけ使ったことはありましたが、ショーウィンドーの中のそれは起毛したウール素材で、まるで違う存在に見えたのです。
今考えれば、そのマフラーは大して高価なものでもなかったのでしょうが、当時安月給の身としてはちょっと高級品に思えたのです。
「あれを首に巻いたら、きっとあったかいんだろうなあ・・・・」
ある日思い切ってその店に入ってみました。
冬の出で立ちにはマフラーは欠かせません。
つづく