世の中の業界のあり方について根本から考える―我々税理士の世界はどうなのだろうか?―Ⅳ
「成功体験依存症」は根が深く、これといった特効薬がない上に、身体から抜くには、相当の努力を要する・・・
何故この「成功体験依存症」という病から抜けられないのでしょうか。
何故こんなことになるのか!?・・・・これを、業界の体質という観点から分析してみると、次のような指摘が考えられるのではないでしょうか。
様々な業界が「なかなか変わらない、変えられない」という根っこには、以下のような障害が横たわっているのではないかと思うのです。
その障害の強い順に分類してみると次のようになります。
1、業界のタブー
2、業界のルール
3、業界の常識
どんな業界にも触れてはいけない「タブー」というものがあるだろうと思います。
例えば、ある業界のトップの権限が強大で、その人物に対する批判など業界の中ではとても口に出せない、といったケースです。
もう昔のことになりますが、かつて日本医師会に君臨した武見太郎会長などはその典型ではなかったか、と思います。
あの頃、武見会長に対する批判や非難などおよそ考えられなかったに違いありません。
かつて、オーナー経営者の権力が絶大だった西武グループなどにも同じ体質を感じます。
こういった、ひとつの政権への権力集中が強大で、かつそれが長期政権となった場合、必要があってその業界の体質や構造を変えたくても変えられない、といった事態が考えられるのです。
こういったトップ人事の問題だけではなく「業界のタブー」的なものは他にも存在するだろうと思います。
しかもそれはイメージ的にはどちらかと言えば「マイナス」の性格を帯びたものが多いことも確かです。
だからこそ「タブー」と言った位置付けで、業界内の人はあまり触れないし、変えることも難しいのではないでしょうか。
つづく