世の中の業界のあり方について根本から考える―我々税理士の世界はどうなのだろうか?―Ⅱ
私は、この税理士側が考える
「コストをできるだけ削減し、効率よく仕事をこなして可能な限り少ないチャンスの中から利ザヤを確保したい。」
という理屈が、何故割り切れないのか、何故しっくりこないのか、をずっと考えていたのです。
そして、今回ハッと思いついたことがあります。
それは
「そうか。これらの理屈は全て、従来のサービス内容が全く変わらないものとして成り立っているからに他ならない。
だから私にはしっくりこなかったんだ。」
と、気付いたのです。
もっと言えば
「これらは『そこで止まっている理屈』だからしっくりこなかった。」
おいうことなのです。
中小零細企業は、潜在的には新しいサービスを必要としています。
潜在的には、と書いたのは、当の中小企業の経営者も、まだそれがなんなのか気が付いていない、と考えられるからなのです。
だから彼らは、私たちがこれまで示してきた手垢のついたような既存のサービスに対しては、「できるだけ安く提供してくれ。」としか言わないのです。
そもそも、新しいサービスの必要性に気が付いていないから頼みようがないのです。
その状況に対して、こちら側(会計人業界)も「効率性」や「コストダウン」の理屈しか持ち合わせていないのですから、お互い新しい発想や創造性が生まれるはずがありません。
私から見れば、発展性も創造性もないお互いすくみ合ったような状態の、不幸な関係が続いているように思えて仕方がないのです。
昇る朝日のように発展的に行きたいものです。
つづく