ビジネスにおいても見た目の印象は大事―流行とシルエットを考える―
こうやって私が手に入れた最初のG9タイプは、前身頃にフランケンシュタインのような縫い代の入った、まさに世界で1枚の逸品となったのです。
馬鹿馬鹿しくもほろ苦い思い出であります。
さて、次に手に入れたのは真っ赤なG9で、こいつは正真正銘、イギリスバラクータ社製のものでした。
このG9は、赤の色出しがきれいで、ブルージーン(古い単語ですが、当時はこの表現が普通でした。)などとの相性もよく長く愛用しました。
この赤いG9も彼女に繕ってもらった世界で1枚の逸品G9タイプも、両方ともいつの間にか手元から消えてしまって今はもうありません。
現在所有しているのは、オレンジイエローのG9です。
少し古いタイプで、現在のものよりたっぷりしたシルエットになります。
このG9は、コットン100%の素材が気に入って愛用しています。(今のG9は細身で、ポリエステル50%、コットン50%の混紡になっています。)
G9が、高倉健やスティーブ・マックイーンのような渋くて男臭い役者に愛用されたということは、それだけ定番としてのデザインや佇まいに力量があったからだろうと思います。
高倉健さんやスティーブ・マックイーンほど渋くはない私(当り前)ですが、こいつをサラリと着こなせる男になりたいと思っています。
ネイビーも渋くてシャープでいいなあ・・・
おしまい