『選ばれる税理士ファッションとは?』―ダサきゃおしまい!スタイリストからのきついメッセージ―Ⅲ(
俳優高倉健が亡くなってもう数年が過ぎました。
亡くなった年には、追悼ということで彼の主演映画が次々と特集されていました。
その何本かの映画の中で彼が羽織っていたのが、イギリスはバラクータ社の「G9」というジャンパーでした。
G9はコットン素材のショートブルゾンです。
ラグランスリーブで袖先と裾がリブになっており、スポーティーに着こなすのが常道であろうと思います。
高倉健は、映画の中でこのG9をいつもシンプルに羽織っていました。
色はベージュか紺、ドッグイアーと呼ばれる襟を立て、顔を半分覆い隠すように着こなしていましたが、その佇まいがまたなんともいえずカッコよかったのです。
彼の最後の作品「あなたへ」では、最初から最後までベージュのG9を羽織っています。
よほど気にいっていたのでしょう。
価格も手頃で、いわば誰でも買えるこのブルゾンを、あれほどの大スターが愛用していたということは、定番の衣類として男の姿を引き立たせる何か大きな魅力を感じていたからに違いありません。
外国のスターでは、スティーブ・マックイーンが愛用していたことが知られています。
彼も定番の衣類をカッコ良く着こなすのがうまい俳優でした。
私の記憶に間違いがなければ「華麗なる賭け」という映画で、相手役のフェイ・ダナウェイとサンドバギーに乗って、美しい海岸を疾走するとき羽織っていました。
「Made in England」のロゴが見えます。
つづく