歴史の虚妄について考える―フィクションとしての歴史に向き合う―Ⅲ
とはいえ、その後大学を出て就職をした頃はまだ安月給で、個人の生活感として
「日本は豊かになったなあ。」
などとは実感できませんでした。
昭和50年代の話です。
さて、その安月給のサラリーマン時代から30数年を経て現代に生きています。
この間に、世の中好景気不景気などいろいろありましたが、今は周りを見ていてもかなり豊かさを実感できる時代になってきました。
ただ、これは「景気がいい」という話とはかなり違うことを申し上げておきたいのです。
景気だけみていると、その都度波があります。
私がここで言いたい「豊かさの実感」というのは、もっと全体としての感想になります。
さて、ここ数十年、その「豊かさの実感」として、具体的にいくつかの項目をあげることができるのです。
そのまず一つ目に「ガーデニング」をあげることができます。
中でも、昔に比べて「花」を育てる人が多くなりましった。
私が子供の頃、町にはこんなに花が溢れていませんでした。
今は、街角で見かけるちょっとしたスペースや公的施設の中の植栽にしても、手入れの行き届いた「花」の存在が顕著になってきました。
個人レベルでも、自分で楽しむために育てるだけでなく、多くの人に見てもらおうと、外から見える空間に「花」を育てる人は増えています。
つづく