涼しい顔して「OK」と言えるか―「もったい」をつけないのが男の力量―Ⅱ(おしまい)
「たけ―だろーなー・・」
と片目でチラッとプライスタグを見ます。
すると
「ん!?」
思ったより極めて良心的な値段だったのです。
ま、「良心的」とはなんともこちら側サイドの言い分ではありますが・・・・
とはいえ、この場で
「よっしゃ、買った!!」
と言えるレベルの価格というわけではありません。
その日は、熱心に購入を勧めるおなじみの店員さんに
「なかなかいいねえ、これ。ま、考えとくわ。」
と述べるにとどまったのです。
さてそれからしばし考えました。
ここ2,3年冬の寒さが厳しいので、前の年セールでダウンコートを買いました。
防寒用には他に分厚いメルトンのPコートも持っています。
しかし、このコートは単なる防寒用とは明らかに用途が違うのです。
厳寒の時期にはちと厳しいが、その前後には活躍しそうでもあります。
うまく着こなせば、オフィシャルにもプライベートでカジュアルにも着ることができそうです。
結局、頭の中でなんだかんだと、思いっきり購入への理屈、口実を作り上げる訳であります。
そう、つまり欲しいのです。
ま、こういった重衣料ではめったにない出会いでした。
で、結果的に少し無理して購入。
思惑通り、その年寒さが厳しくなるまでの間随分活躍してくれました。
晩秋の京都へ着て行きました。
つづく