青春の彷徨、新宿ゴールデン街―無頼に生きる、がテーマだったあの頃―Ⅰ
しかしながら、前述のこの2つの格言は、ある意味男と女の特徴をよく言い表している、とも言えます。
つまり、男は極めて動物的なレベルで相手をとっかえひっかえしたいという本能がある一方、精神的には幼いロマンチストな部分が拭いきれない、というところだろうと思います。
かたや女性の方は、精神的には安定した幸せな状況を願う一方で、一度ダメになった男女関係にはすっぱりと別れを告げ、次の幸せの獲得にきっちりと突き進む、と解釈すればいいのでしょうか。
こう並べてみると、やはり男の方が稚拙であり、女の方がしたたかなように見えます。
「したたか」というと、少し悪しき言葉のようにも聞こえるかも知れません。
ここは、「よりレベルが高い。」といい直してもいいと思います。
いずれにしろ、終わってしまった男女関係にはさっさとおさらばして、次のステージに進まなければ明るい明日はやってきません。
このことを、女性はよくわかっているのです。
一方、男には、一度手に入れたカードはキープしつつ、次のカードも我がものにしておきたいという、ある種厚かましい思いが根底にある訳です。
カードを手放さざるを得なくなった時、未練がましいのは男の方になります。
つづく