○○離れ(ばなれ)について考えてみる―欲しがらない若者たち・・・大丈夫か?―Ⅰ
ときとして、「私」の持つこんな「被害者意識」がどんどん肥大化していくことがあります。
この「被害者意識」は本人の意識の中だけで自己増殖するものなので、他者にはそのプロセスが全く見えず、気がつかないうちにほとんど理解し難いレベルにまで肥大化してしまいます。
この他者には予想もできないような「被害者意識」の暴走によって、ある日突然「私」が逆襲に出ていきなり他者に噛みついたりすることがあるのです。
そうなると、その噛みつかれた人はものすごく驚き戸惑ってしまうことでしょう。
「何故この人は突然こんなことを言い出したのだろう!?」
「いったい何をそんなに怒っているんだ?」
私や家内は何度かそんな目に会い、頭が大混乱した経験を持っています。
そしてまた、この「被害者意識」の根っこには「子供っぽさ」という性格が見て取れるのです。
「子供っぽい」というのは「未熟である」ということにほかなりません。
他者との関係性あるいは距離感を自己責任においてきちんと計ることができる、維持できるというのは、その人間が大人である証拠でもあります。
それを、なんら自らを省みることなく、すべて他者の責任として押し付けるというのは未熟な子供の感覚なのです。
つづく