補助金ってなんだろう?―その本質と現実について考える―Ⅲ
中国との間がずっとぎくしゃくしています。
現在、日本人の中国に対する国民感情は、とてもいいと言えるものではないでしょう。
そんな中でも、日本国内には「中国製(Made in China)」の製品が溢れかえっています。
ユニクロではほとんどが「中国製」でした。
近年他の国での生産にも着手しているようですが、まだまだ中国における生産ラインからは簡単には脱皮できないでしょう。
ユニクロのように生産管理、製品管理を徹底して行なっている場合はいいのですが、下手をすると「中国製」は粗悪品をつかまされることも多いのです。
偽物(ニセモノ)問題も後をたちません。
特に食品に関しては、私の家内などは「中国産」と表示してあるだけで決して買おうとしません。
これまでのマスコミの報道内容や食品事故、その後の中国の対応などを通じて、安全性において「中国製」を全く信用していないからです。
今後、中国が努力を重ねたとしても、一度付いてしまった悪しきレッテルを払拭するのには長い時間がかかることでしょう。
しかし、驚いたことに実はかつての日本にも同じことが言えたのです。
今の若い人には信じ難いことかもしれませんが、ちょっと昔まで「メイドインジャパン」は粗悪品の代表みたいに言われた時期があったのです。
城山三郎の短編小説に「メイド・イン・ジャパン」という作品があります。
確か昭和34年作のビジネス小説です。
細かいストーリーは割愛しますが、商社だかメーカーだかのビジネスマンが、自社で取扱う輸出商品に、国際ルールで「メイドインジャパン」と表示しなければならなくなって「そんなことをすれば海外市場で売れなくなってしまう!どうしよう。」と悩む話です。
その頃、労働賃金の安い日本は、今の中国のように世界の工場の役割を担っていました。
当時、安かろう、悪かろうのものを含めて大量の工業製品を世界に送り出していたのです。
つづく