青春の彷徨、新宿ゴールデン街―無頼に生きる、がテーマだったあの頃―Ⅰ
こういう会ではいつも「参ったな。」と思わされることがあります。
それは入った途端、次の会員を勧誘して来い、という奴です。
どの会も会員増強は大きな命題らしく、大抵の会で入会と同時にこのことを要求されます。
おそらくどの会も新しい会員がなかなか増えないのでしょう。
私はこれが大の苦手です。
というのは、その会の特長や性格が何も分からないうちに他人(ひと)を誘ったりできない、と思っているからです。
「そう固く考えなくてもいいから」と言われますが、かなりいい加減な私でも、よく分からないものに人は誘えません。
全体的にはどの会も会員数が減ってきているのではないでしょうか。
「いつかはああいう会のメンバーになりたいな、なれたらいいな」
と憧れていた時代は過去のものになりつつあるのでしょう。
おそらく昔は
「既存会員○○人の推薦を貰わなければ入会できない」
などの結構高いハードルがあったのだろうと思います。
しかしながら、今はいずれの会も、会員集めに四苦八苦しているのが現状のようです。
そういえば、話はちょっとずれるのですが、昔マーケティングリサーチの会社をやっていた頃、当時華々しく売出し中だったある超高級会員リゾートに接触したことがありました。
その会員リゾートは豪華なホテルがメイン施設でした。
システムなどその内容についてリサーチしたかったので、もちろん会員になる気などなかったのですが電話をかけてみました。
「私は税理士ですが、そちらの会員になりたいので資料などありましたら送っていただけませんか。」と私。
「税理士」と名乗ったのには訳があります。
そのリゾートは雑誌などで、社会的ポジションや資格、収入など会員になるにはかなりハードルが高いらしいと書いてあったからです。
すると
「申し訳ありません。当リゾートクラブはしかるべき方のご紹介をいただいた上で、弁護士、医師、企業オーナーなどの限られた方にのみ販売しております。税理士様は対象外なのですが、先生がどうしてもご入会されたいということでございましたら、しかるべきご紹介をご用意の上、再度ご連絡いただけますか。」
と案内の女性に言われました。
それほど失礼な感じではなく、割と丁寧に対応してくれた、様な記憶があります。
とはいえ、「税理士(ごとき)ではだめでござんす。」と言われた訳です。
私は「へぇーーッ!すげえなあ。」と感心しました。
何たる強気!世はバブル真っ盛り!
その会員権は確か個人で6000万円でした。
おそらく法人会員はもっと高かったと思ます。
で、そのリゾートが今どうなっているかというと、旅行代理店の格安パックツアーで利用することができます。
当時、庭先までもたどり着けなかったその豪華施設(?)に、昨年家族でお茶飲みに行ってきました。
つづく