したたかな人生、祖母の思ひ出―この人だけは敵に回したくないと思わせる人―Ⅰ
【仕事の教訓Ⅰ】
このとき得た教訓は2つあります。
まず、仕事はどんなに困難でも自分たちでこなさなければならないということです。
当時の私たちでは、まだ大したレベルのリサーチはできませんでした。
下手をすれば厳しい評価やクレームがクライアントから来ることになります。
そういった可能性は十分考えられたわけで、やりもしないうちから私たちはそのことにビビッてしまっていたのです。
しかし、仮にそういうことが起こったとしても、それを敢えて自分たちの糧にしていかなければ成長はないと悟ったのです。
もう一つは
「天下のY経済研究所でもテーマによってはリサーチが弱いんだ!」
ということに気がついたことです。
もしかしたら
「特定の分野だったら自分たちでもマーケティングリサーチの仕事はいけるかもしれない!」
と思いました。
こんな風に、1発目の仕事から大赤字を叩きだしたにもかかわらず、私たちは相当前向きだったのです。
それからは、引き続きその友人の会社からもリサーチの依頼がきましたし、その実績やノウハウをもとに更に営業もかけることができるようになりました。
徐々にマーケティングリサーチの受注を受けるようになったのです。
つづく