目線を変えよう―考えかたと視点を変えなければなにも変わらないよ―Ⅰ
一方、少数派である「悪い子」はどうなのでしょうか。
「悪い子」は「悪い子」で、現在も大変に苦労はしています。
しかしながら、成功の可能性は昔より大きくなりつつある、と私は見ています。
というのは、前述しましたうに、世の中「良い子」の方が圧倒的に多いために「悪い子」同士の競争はそれほど熾烈ではないからです。
逆に「悪い子」は、少数派ゆえにお互い知り合ったならば、チャンスとばかりに前向きの仲間意識が芽生えるという現象も起こり得るのです。
特に「良い子」の多い地方の場合、「悪い子」がちょっと頑張れば、すぐに差別化を図ることができます。
頭一つ抜け出るのはそれほど難しい話ではないのです。
また、先代がかなり高齢になってきて、さすがに自分の主張してきた経営観を持続させるのがしんどくなってきた、という事情も「悪い子」に味方しています。
実際、自分の言った通りにやらせたにもかかわらずなかなか結果が出ないために、以前ほど強く押し付けられなくなってきているのです。
「悪い子」が難しいのは、一度始めた「悪いこと」を持続できるか否か、ということです。
最初、頭一つリードできたとしてもその状況はいつまでも続くわけではありません。
その「悪さ」に磨きをかけて行かなければならないのです。
しかもそれは、逆風が吹きすさぶ中で持続して行くこと、を要求されます。
かなりタフでなければ続けられるものではありません。
つづく