お世話になった人へ手紙を書くときの心得
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自筆の手紙には「人となり」が表れる
年始に年賀状を受け取った人も多いと思いますが、手書きで一言でも添えてあると、うれしくなりますよね。あなたなら、どんな一言を添えますか?
お世話になった人への手紙は、「自筆(手書き)」であることが大切です。自筆の手紙には、その人の「人となり」が表れ、行間から伝わってくるものがあります。文面には、「アドバイスをいただきありがたかったこと」などを具体的に記し、「このように生かします」と加えると、目上の人の心にも「良かったな」と安堵の気持ちが生まれます。
形は整っているけど心に残らない手紙もあれば、形は整っていないけど心に響く手もあります。自分がもらってうれしい手紙を書くことが、相手も喜ぶ手紙なのです。
手紙を書く目的、差し出す相手との関係などをふまえて
手紙は、「相手と対話しているつもり」になると書きやすくなります。ここに、手紙を書くためのポイントを挙げてみます。
(1)目的を考えて書く。
お礼、お祝い、御詫び、お悔やみ、案内の手紙など、目的によって書き方も違ってきます。
(2)相手との関係を考えて書く。
目上の人や取引先に宛てた手紙は敬語を使い「拝啓・敬具」という格式にあった内容にすると好感をもたれる場合も。親しい間柄であれば、会話に近い文章が心に届くと思います。
(3)丁寧に書く。
「手紙が苦手」という人に一番多い理由が「字に自信がない」ということだそうですが、大切なのは、しっかりと気持ちを込めて書くということ。丁寧に綴られた文字からは、書き手の気持ちや姿勢が伝わります。
(4)手紙の書式に従う。
手紙には前文、本文、末文、後付けというように、基本的な形式があります。これらをふまえた上で、状況や用件を差し出す相手に合わせて書くと、筋が通ります。
正式な手紙は縦罫か無地の便せんで、封筒は二重封筒の白系を
手紙のマナーについても、簡単にまとめてみます。正式な手紙は縦罫か無地の便せんで、封筒は二重封筒の白系を。枚数は、用件が一枚で終わっても、もう一枚付けた方が無難です。今はこだわる人は少ないですが、昔、一枚は果たし状、離縁状などに使われていたそうです。ただ、二枚目に「一行だけ」というのは失礼なので、全体のバランスを考えて書きましょう。ただ、お悔やみの手紙は、できるだけ一枚に書くのが良いでしょう。不幸が重なるのを避ける意味で、封筒も一重が望ましいとされています。
書いた後は必ず読み返し、漏れや誤字脱字がないかを確認しましょう。間違っていたら、もう一度書き直します。修正ペンで消すのは失礼とされていますが、親しい間柄なら良いかもしれません。相手との関係性によって、きれいなデザインの便せん、封筒、横書きなどでも問題ないと思います。
そして、感謝の手紙、お詫びの手紙はすぐに投函しましょう。手紙は人の心を動かし、ときには時代をも動かします。戦国時代、関ヶ原の戦いを前に、徳川家康は50日足らずの間に155通の手紙を武将たちに送り、味方になるよう頼んでいます。その手紙が功を奏し、関ヶ原の戦いに勝利したと言われています。本心から切々と書く手紙には、今も昔も変わらず人の心を動かす力があります。形式にとらわれることなく、真心で書いた手紙は相手の心に届きます。
心を届ける手紙の書き方を伝えるプロ
村山順子さん(一般社団法人神戸暮らしの学校)
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