咳が出たとき疑うべきは風邪? 咳が出る原因とその予防策
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咳が出たら要注意、重い病気の前触れの可能性も
冬が訪れ、空気が乾燥しています。湿度が低く乾燥する季節は風邪が流行しやすく、12月から2月は特に注意が必要です。「風邪は万病の元」と言いますが、風邪の代表的な症状は咳です。そのため、咳が出ても風邪だろうと思い、重い病気の前兆を疑う人は少ないでしょう。
しかし、ウイルスに感染したことを示すサイン、肺結核や心筋梗塞の前触れである可能性も考えられます。睡眠や休息を十分に取ったにもかかわらず咳が止まらないときは、専門医を受診する必要があります。
咳は自主防衛機能のひとつ、子どもや高齢者は特に注意を
咳は、気道内に侵入した異物を排除するための行為です。つまり、自主防御機能です。気道と食道は常に外気と連動しています。食事の際、喉頭蓋(こうとうがい)という気管に食物などが入らないようにフタをする硬い組織が気道をふさぎ、食道が広がります。食事をしないときは気道が広くなり食道が狭くなります。
口の中で咀嚼(そしゃく)が始まると、連動して働きますが、慌てて何かを飲み込むとすぐに組織の移動が追いつかないため、誤って気道に入り込むことがあります。その時、異物を察知して咳という行為が生じて異物を排出します。
小児が嚥下(食べ物をかんだり飲み込んだりすること)困難となっているときは、喉頭蓋が細菌に感染して喉頭蓋炎になっていることが考えられます。生命に危険を及ぼすこともありますので、すぐ専門医による検査が必要です。
成人が食べ物をうまく飲み込めず咳をする場合、原因の一つとして、喉頭蓋の働きに関与する機能の低下が考えられます。
喉の機能低下を予防するために、飲食前にうがいをして口腔内の衛生を保つ、飲み込む前によく噛む、液体は流し込まずに少し噛んで唾液を混入させるなどの行為が必要です。また、頚(けい=首の部分)や肩を回し、関節の柔軟性を保つことも大切です。
高齢者の場合、お正月の死亡原因としてよくあげられるお餅による窒息死は、喉頭蓋の機能不全が背景にあります。内臓の機能低下に起因していることも考えられますので、せき込んでいることを見過ごすことは危険です。
内臓の疲労、体温の低下などにより咳が出る
咳は、気温が低いところに長時間にわたり体を置くと生じる行為です。内臓は、体温を維持するために努力しますが、体温を上げるための筋肉収縮・運動を行わないと低体温を招くため、咳をすることにより全身の筋肉収縮を喚起します。内臓の疲労が強い、体温が低い、気温が低い時ほど咳を繰り返します。
基礎疾患を持たず、日頃は病気の疑いを持たない人が咳を繰り返す場合は、冷たい飲食が多い、運動が不足している、もしくは薄着をしていることが考えられます。室温が低いことも要因の一つです。
冬に自宅でリラックスしているときは28度、食事をしているときは23~4度が適当ですが、20度以下で生活している人は咳が出やすいと言えます。
朝方5時頃は気温が低くなりますので、喘息発作が起きやすい時間帯です。肩周りが冷えていることが考えられますので、首回りにタオルを巻くなどして保温すると、咳をおさえることに役立ちます。
内臓の疲労回復、体温上昇には鍼灸やヨガもおすすめ
冬は忘年会・新年会のシーズンですので、過度の飲食により内臓が疲労気味になる人は多いと思います。睡眠や休息を十分に取ることができない人は、咳が出始めて止まらない状況になりがちです。咳をおさめる方法として、薬物治療以外に鍼灸があります。
内臓の疲労回復が期待できますので、咳の緩和を目指すことができます。寒い時期の運動が苦手という人には、ヨガがおすすめです。自宅など、狭いスペースでも行うことができます。ヨガのポーズをとることで筋肉を動かすので体温も上がります。ヨガにおいては呼吸も大切な要素なので、ヨガの呼吸法によりたっぷりと体内に酸素を取り込むことができます。また呼吸系の働きを助けてくれる効果も期待でき、気管支喘息の症状緩和に有効だと言われています。近くの鍼灸院等を利用する際は、咳に伴う基礎疾患や運動経験の有無を伝えた上で、施術などが可能かを確認しましょう。
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