20代の半数近くは「月に一度も酒を飲まない」若者の酒離れの理由は?
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20代の半数近くはお酒を飲まない その理由は?
あるネットによる調査で若者の酒離れが深刻だと言う報告がされていました。
お酒を飲まない若者20代の割合は何と40%を超える結果ということです。
それでは何故そのような状況になってきたのでしょうか・・・
良く言われることに、若年世代の収入の格差や会社の上司による生産性のない強制に近い飲み会の誘いに不条理を感じている事などが挙げられています。
確かにそのような要因もあるでしょう。
しかし、若者がお酒を飲まなくなった理由は他にもあります。
日本人はもともとお酒に非常に弱い民族
これらの問題の前に、まず私たちとお酒の関係について根本的なところを知っておいてもらいたいと思います。
それは日本人の体質的要因により、そもそも日本人はお酒に非常に弱い民族であるということです。
アルコールは肝臓で分解されると「アセトアルデヒド」と言われる頭痛や吐き気に繋がる物質に変わります。
その「アセトアルデヒド」を分解する能力には大きな個人差があります。
日本人は全般的にこの分解能力が低く、低い人はいわゆるお酒に弱いということになります。
調査では、「全く飲めない」、若しくは「少ししか飲めない」を含めるとその割合はなんと約44%にも上ります。
単純に「お酒を呑み過ぎると具合が悪くなる」という比率と「お酒離れ」の比率がほぼ同じというのは、偶然ではないでしょう。
もはやお酒を強制的に飲ませる時代ではない
「お酒の飲めない奴は飲んで鍛えろ!」と昔は良く上司や先輩に言われたものです。
それもあながち間違いではありません。
お酒に弱い人は体に負担を掛けつつも飲み続けることで、顔は真っ赤になりながらもアセトアルデヒドの分解力が活性化して来るという事実もあるからです。
しかし、昨今、肉体的弱点に対するパワハラはもはや通じませんし、そんなことを出来る時代ではもうありません。
お酒を飲む時の強制的な雰囲気と飲むことでの肉体的ダメージを今の若い世代は敏感に割り切っているとも言えます。
面白いことに、アルコール分解力の能力は民族的には変わってはいないはずなのですが、年代が高くなるにつれて高度経済成長を支えてきた所謂「鍛えた世代」のその能力が多いということが判ります。
ちなみにお酒が飲めない、少ししか飲めない人の割合は、30代では41.2%、40代では38.8%、50代では35%、60代では34.6%という結果も合わせて報告されています。
今、特に20代の酒離れがすごいとしていますが、民族的な視点から考えると従来の比率に戻ってきただけかもしれません。
それに加えて、若者の少ない収入で生活が苦しくなるとするなら趣向品にかかるお金は真っ先に節約の対象となります。
それは若者だけの事ではなく、子育て世代も同様です。
酒類メーカーにとっては日本の人口減少と今の20代が40代の働き盛りになった頃が「いばらの道」になる事でしょう。
適度なお酒は最高のコミュニケーションツール!
どんな時も言える事だが「お酒」が必ずしも悪者というわけではないのです。
適量での飲酒はストレスの発散に貢献するのも見逃せません。
親しい仲間同士での酒の会は忘れ得ぬ良くも悪くも「思い出」にもなります。
コミュニケーションツールとして正しく機能すれば新しい出会いや愛しい運命的な人と出会えるチャンスも生まれるかもしれません。
お酒は「コミュニケーションツール」として最高と言われますが、意味のないコミュニケーションではそのツールとしての働きをなさないのです。
お酒は「誰と飲むか!」人と人とのマリアージュが大切。
個人個人お酒の適量と懐勘定のバランスを保ち、それぞれの価値観でお酒を楽しんでもらいたいものです。
北海道産酒や全国の国酒の良さを発信するきき酒のプロ
鎌田孝さん(合同会社タックドゥープランニング)
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