心身ともに健康に!「ストレス耐性」を高める3つの方法
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ストレス状態の放置はうつ病などにつながる
労働安全衛生法の改正により、平成27年12月1日より従業員50名以上の全企業でストレスチェックの実施が義務付けられました。
50名未満の企業は現状努力義務ですが、これまでの傾向を見る限り、近い将来の義務化はほぼ確実と言えるでしょう。
このストレスチェック義務化により、最低1年に1度は自分自身のストレス状況について考える機会が与えられたことになります。
ストレス状態が慢性的に続き何も対処しないで放置してしまうと、心身に様々な症状が出たり、うつ病などのストレス疾患になったりすることもあるのです。
ストレスをゼロにするのではなく、耐性を高めることが大切
社会で生活する以上、ストレスをゼロにすることは非常に難しいことから、ストレスへの「耐性」を高めるほうが現実的です。
同じような経験をしてもストレスを感じやすい人、感じづらい人、メンタルヘルス不調になる人、ならない人がいるのは、この「ストレス耐性」の違いにあるのです。
ストレスはそれ自体が心身への影響を与えるのではありません。受け手の「受け止め方」によって、影響の度合いが変わってくるのです。
ストレスの元になる刺激(ストレッサー)へうまく抵抗・対処できる能力がある方は、ストレス耐性が高いと言えます。
ストレス耐性を高めるための3つの方法
次にストレス耐性を高める方法を3つあげます。3つ同時に行うというよりは、出来るものから始めるのが良いでしょう。
1、ストレスを翌日に持ち越さない
嫌な出来事があったときにすぐに発散する手段がない方は、ストレスをためこみやすい傾向があります。
発散手段は人それぞれながら、共通するのは「好きなことをする」ということ。
お気に入りのカフェでお茶をする、カラオケで好きな歌を歌うなど、気分転換になるような「好きなこと」を複数持ち、状況に応じて活用し分けるとよいでしょう。
大切なことは、その日に受けたストレスを次の日に持ち越さないことです。
2、自己肯定感を上げる
自己肯定感とは、ありのままの自分を認め、大事な存在であると肯定する感情のことです。
この自己肯定感が低い人は、自分が仕事やプライベートでうまくいくことが信じられないなど、全般的に自信がない状態になりがちです。例えば相手から褒められても「何か裏があるのでは」「たまたまうまくいっただけで、基本的にはダメな人間なんだ」などと思ってしまいます。
その結果自分を余計に苦しめ、ストレスを強く感じるようになってしまうのです。
そこで、自分のできていない部分にばかり目を向けるのではなく、良いところ、頑張ってきたところにもう少し目を向けるようにしましょう。
今日1日を振り返り、自分が頑張ったところを最低5つ「書き出す」習慣をつけるようにすると、自己肯定感を上げる訓練になります。
3、自分でコントロールできること、できないことを区別する
自分自身でどんなに頑張っても、相手があることに関しては自分の意向が反映されるとは限りません。
また、過去どんなに嫌なことがあっても、その過去にさかのぼって出来事を変えることもできません。
すなわち、「他人も過去も自分ではコントロールできない」ということです。
しかし私たちはつい、コントロールできないところに対しストレスを抱えがちです。
そこで、まず「自分でコントロールできるのか、できないのか」を客観的に考え、区別するところから始めましょう。
そして、コントロールできないことであれば悩みすぎず、他にコントロールできることがないかどうかに着目するのです。
天気予報を見て「雨ばかりで気持ちが落ち込む」とくよくよしていても明日の天気は変わりませんが、「雨ならパンプスはやめて、レインブーツを履いて出社したほうがよいかな」などと考えたほうが、気持ちを切り替えることができるのです。
自分の考え方や意識を変える訓練をすることで、ストレス耐性を高めることができます。ストレスに悩みすぎず、心身ともに健康な生活を送っていきましょう。
働く人のメンタルヘルスを支えるカウンセラー
浅賀桃子さん(ベリテワークス株式会社)
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