「Jアラート」作動時の行動指針
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対処に時間的なゆとりがない緊急情報を伝える「Jアラート」
2007年の運用開始以来、3度目となる「Jアラート」の全国訓練が2014年の11月に行われました。携帯端末に自動送信され、既に馴染み深くなった気象庁主導の「緊急地震速報」とは異なり、地方公共団体の防災行政無線などを利用した訓練です。
Jアラート(全国瞬時警報システム)とは、弾道ミサイルや津波・地震など、対処に時間的なゆとりがない情報を国が国民に直接、瞬時に伝えるシステムで、総務省消防庁が主導しています。国が定めた緊急情報は24項目からなり、重要度を3段階に区分(2014年10月現在)。通信衛星を利用して情報を地方公共団体へ伝達するとともに、防災行政無線や携帯メール・コミュニティーFMなどを自動起動させることで、住民へ緊急情報を伝えます。
警報作動時の行動は私たち自身に委ねられている
重大な災害が増加傾向にある近年、気象庁の発表する「特別警報」は、警報の発表基準をはるかに超える現象が予想され、危険が著しく高まった場合に発表されます。しかし、その対応は「ただちに命を守る行動をとってください」に留まっています。これは、危険に直面する状況が人によって異なり、回避方法も身体能力など個々人に依存する部分が大きいためでもあります。また、自治体ごとに避難所の開設や準備、避難や救助活動などの状況が異なるといった理由もあるでしょう。
Jアラート作動時の情報も同様に、地方公共団体を経由せず(実情を無視して)伝えられる情報です。つまり、情報を得たときの行動は、私たち自身に委ねられています。また、Jアラートによって伝えられる情報は、弾道ミサイルや航空・ゲリラ・特殊部隊による攻撃、大規模なテロ行為、大地震や津波・噴火など、命を左右するものばかりです。そして、その脅威に晒されていることを実感してください。
※平成24年12月、隣国による「人工衛星」と称するミサイル発射情報と通過情報を、Jアラートを通じて沖縄県民に伝達しました。
行動への決断力を身につけることが、命を守る最良の手段
例えば、日本人の中でミサイル攻撃の脅威を想像したことがある人はいるでしょうか。日本は2度の世界大戦を経験しており、唯一の被爆国でもあります。現在は、東西冷戦の時代を終えて久しくたちますが、忘れてはいけない過去です。
また、近年の「阪神淡路大震災」や「東日本大震災」など、大きな災害を古くから何度も経験してきました。このような豊富な経験と資料を生かし、弾道ミサイルなどによる攻撃や大災害の脅威を知り、他人に左右されない行動への決断力を身につけることが、命を守る最良の手段です。
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