ボジョレー・ヌーヴォー、今年の出来栄えは?
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ボジョレー・ヌーヴォーを世界で最も早く飲める日本
今年も「ボジョレー・ヌーヴォー」の季節がいよいよやってきます。解禁日は、フランス政府により毎年11月第3週目の木曜日と決められていて、今年は11月20日です。
日本はフランスから見て、ボジョレー・ヌーヴォー消費国として最も西に位置するため世界で最も早く飲むことができる国なのです。毎年、日本での人気は絶大で、世界で売り出されるボジョレー・ヌーヴォー消費量の25%以上を占めています。
残念ながら円高で今年は価格が若干上昇していますが、それでもボジョレー・ヌーヴォーを待ちかねるファンが、こぞって予約を入れているようです。
渋みも少なく、フレッシュでフルーティーな味わいが特徴
ボジョレー・ヌーヴォーとは、フランス国内に数あるワイン銘醸地の中のブルゴーニュ地方ボジョレー地区で造られた新酒のワインのこと。ぶどうの品種は「ガメイ」が使われています。その年に収穫されたぶどうの良し悪しを判断する意味においても指針となるワインとも言われており、通常の赤ワインと造り方が異なります。
その製法は「マセラシオン・カルボニック醸造法」と言われ、この造り方の特徴は、収穫されたぶどうを潰してジュース状にするのではなく、ぶどうの粒をそのまま密閉されたタンクに詰め込み、その重みで下にあるぶどうが潰され、果汁が発酵しワインになるというものです。発酵が始まると、炭酸ガスがタンク内に充満し、有害な細菌の繁殖を防ぐことができます。このような発酵のプロセスから、別名「炭酸ガス浸漬法」とも言われています。この製法での味わいは、渋みも少なく、フレッシュでフルーティーに仕上がる傾向にあります。
今年は、グレートヴィンテージを思わせる素晴らしい出来
今年の出来栄えはどうなのかが、やはり気になるところでしょう。2014年は、グレートヴィンテージを思わせる素晴らしい出来のぶどうが実ったとのこと。「買いの年」と言えるでしょう。年に一度のお祭り。購入するにあたってはケチらずに、2000円から3000円くらいのものを選ぶと間違いがありません。せっかくの当たり年ですので「安物買いの銭失い」にならないようにしましょう。
そして、飲むグラスも大切です。通常、赤ワインは大きめのワイングラスを使用しますが、ボジョレー・ヌーヴォーは少し冷やして飲む方がフレッシュ感を楽しむことができるので、白ワイン用のグラスをお勧めします。お料理とのマリアージュは、ボジョレー・ヌーヴォーの「フレッシュ&フルーティー」な香味の特性と合わせて、柑橘系や果実系の味わいのある同調性の高いものと合わせると最高です。重々しい味付けよりは軽快な料理の方が、よりボジョレー・ヌーヴォーを楽しむことができます。
期待に胸を膨らませ、11月20日の解禁日を待ちましょう。
北海道産酒や全国の国酒の良さを発信するきき酒のプロ
鎌田孝さん(合同会社タックドゥープランニング)
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