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岸井謙児

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岸井謙児(きしいけんじ)

カウンセリング・オフィス岸井

コラム

シンボリズムの森 ⑪  水平のシンボリズム

シンボリズムの森

2018年7月11日 / 2018年9月18日更新

さて前回までは「上方ー下方」の方向性の持つ象徴的意味についてつらつらと書いてきましたが、今回は「水平の広がり」のシンボリズムについて。

「上方」はおおざっぱに言うと「神の領域や理想へのあこがれ」、下方は「理想の現実化」という方向性があるように私は思っていますが、なぜ上方が「神の領域」なのかと言うと、それはもう単純に人間は空を飛べないから上の方に何があるか確かめようがなく、想像の世界でしかないからでしょうね。

今でこそドローンやロケットで「神の目線」を人間も目にすることができますが、その昔は雲の上の世界なんて想像するしかないわけです。それに比べて水平の世界はどうでしょうか?確かに遠くの方に何があるのかは、すぐに知ることはできませんが、それでも時間さえかければ、徒歩でも電車でも車でも、海の向こうでさえ船で見ることが可能です。これこそ人間の移動能力の進化に従って、どんどん世界が広がってきたわけですから「水平の広がり」は人間の世界の広がりでもあるのです。

それに私たち人間は引力の関係で大地から離れることはできません。つまり同じ地表にすみわけをしているのが人間の生活世界なのです。





20年ほど前に「阪神淡路大震災」がありました。私の家は大きな被害はなかったのですが、ボランティアに通って避難所に行く道すがら、嫌と言うほど被災した家屋を目にしました。そのどれもが斜めに傾いていました。その時私が感じたことは「ああ、そうか、気が付かなかったけれど、私たちの世界のほとんどは、縦と横の方向の組合わせで出来上がっているんだ」ということでした。ですからキチンと縦横の軸で立っているはずの家が傾いて、柱が斜めになっていたり、マンションが斜めに傾いていると言いようもなく違和感を感じたものです。

「縦=上下の軸」「横=水平の軸」ですから、私たちは「こうありたい」という理想を目指しつつ「こうしか生きられない」という現実の中で折り合いをつけて生きているのです。

しかしその大地に縛り付けられてしかいられない人間の限界を超えて、宇宙を目指したり高層ビルを建てたりする人間の営みも驚くべき可能性に満ちているのですね。ただあまり高みを目指すと「バベルの塔」ではないですが、神のお叱りを受けることになるかもしれませんけどね。

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