映画「精神」:「病と共に生きる人」、そしてその彼らと共に生きる人
これまで見てきた映画や気になる映画をもう一度見てみようと思い、見返したのがこの作品。「ザ・ローズ」。
この映画の主人公はローズという名の女性ロッカー。モデルはジャニス・ジョプリンという実在のロッカーです。若い人はご存知ないかも。もしかしたらこの歌なら聞いたことあるかな?
名曲「サマータイム」と「ムーヴ・オーヴァー」。これだけ聴いてもぞくぞくするような歌声ですが、ジャニスは1960年代後半に女性ロッカーの草分けとして登場するも、音楽ビジネスに振り回され、酒とドラッグで破滅的な生き方をした人です。この映画のすごさはなんといってもモデルのジャニス・ジョプリンを鬼気迫る快演で見せてくれたベット・ミドラー。一度見ておいても損はないですよ。
主人公はここでは「ローズ」という女性ロッカーになっていますが、彼女は自分の持つ孤独な魂を、誰かと深い絆を確認することによってしか生きていけない人でした。常に誰かを求め、誰かに愛されると言うことでしか自分の存在を確かめることができなかった。そういう意味では一人では生きていけない人だったのでしょう。
人に愛を求める勢いというか、自分のすべてを見せる代わりに、相手にもそれを求める、そういう切迫した愛への飢えがあまりにも切実過ぎて、相手の人が苦しくなって身を引いた時、今度は途方もない見捨てられ感と孤独に追い詰められる。それを何とか酒と麻薬でごまかしながら生きてきたのです。今で言えば、境界例的心性というか色々な言葉が当てはまるのでしょうけれど、自分のこころの中を振り返ってみると、どこかで通じる部分があるような気がします。
なお、この映画の最後に出てくる歌が「ローズ」といい、ベットミドラーが歌ってヒットしましたが、なんと日本でもジブリの映画「おもいでぽろぽろ」で都はるみがそのカヴァー曲を歌っています。タイトルは「愛は花・君はその種子」
いやいや、ジャニスもベッドミドラーも都はるみさんも、本当に素晴らしい!
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