ドキュメンタリー映画「徘徊」:認知症の母と娘の日々を描いた作品
今回取り上げたDVDはこれ
これはなかなか問題作でした。
と、言っても最初はあまり先入観や予備知識もなく見始めたので、途中から
「これは・・・」と気が付いた次第です。
最初のシーンは、ある集団生活の場から一人の女性が逃げ出すシーンです。
彼女の名前は「マーサ」、あるいはそのカルト集団の中では祖母の名から「マーシー・メイ」と
呼ばれていたのです。
そしてそこから何とか逃げ出しても、追手は街中までやって来て彼女に戻るよう説得をします。
説得以上の行為には出てこなかったようなので、それでホッとしましたが、
彼女は2年間も身寄りから遠ざかっていたので、連絡できるところは限られており、
姉のところにやっと身を寄せることができたのです。
その後、映像はマーサの現実生活と、マーシー・メイと呼ばれた時の記憶のフラッシュバックと
交互に途切れなく進んでいきます。
何かをきっかけとして、カルトの生活の中の記憶に引き戻されてしまうマーサ。
先日テレビでオウム真理教の事件についての特番を見ましたが、あの時中にいて修行をしていて
今脱会した信者さんは、マーサと同じような体験を今でもされているのでしょうね。
もちろんサリン事件等の犯罪の被害に合われた方も同様、苦しまれていることでしょう。
映画の結末は、結局現実生活に完全に戻ることができず、
病院に入勧められて移動する車の中でもマーサの意識のどこかには
カルト教団の人影が・・・。
これが気のせいなのか、本当に人影なのかはわかりません。
マインド・コントロールの影響や苦しみ、
そして人間の主体性を奪うようなカルト集団の怖さを再び思い知らされた映画でした。
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