映画「精神」:「病と共に生きる人」、そしてその彼らと共に生きる人
公開されてから、かなり日にちがたちましたが、
以前から見たいと思っていた映画「サンドラの週末」を先日ようやく見に行ってきました。
地味な映画でしたが、しかし描かれているメッセージはしっかりと伝わってきました。
「休職して復帰する場合の立場の弱さ」については、この映画の直接的なテーマでした。
サンドラはうつ病で休職し、やっと回復したということが映画の中で語られます。
しかし会社が提案したのは、
「サンドラが休職していても残りの従業員だけで仕事ができることがわかったので
この際サンドラの復職を認めずに、クビにしたい。
その代りサンドラの給与分から、残りの従業員にボーナスを支給したいと思う」という案。
驚いたのは、その会社側の提案に関して議決権が従業員にあり、従業員の直接投票で決めているという点。
日本ではちょっと考えられないですね。
民主主義といえばそうなのでしょうが、
かなり個人の判断に対する信頼というか、責任がおかれているということでしょうか。
最初は絶望したサンドラでしたが、夫の励ましに勇気を奮い起こし、
自分の復帰を認めてもらうために、従業員に一人ひとり説得をしていくのです。
結果はネタバレになるので言えませんが、いろいろと考えさせられる設定でした。
さらにその説得の過程を通して、サンドラのうつ状態が確実に改善していきます。
サンドラは自分の人生の大きな分岐点に苦しみながらも立ち向かうことで、
失いかけていた人生に対する主体性を取り戻していくのです。
それが「うつ」を改善させていく。
「うつ病」の背景には様々な場合があるので、
必ずしもすべてのうつ状態が本人の努力だけで改善するというわけではないでしょうが、
自らの生き方を取り戻し主体性を回復することが人間には大切なことなのだ、と改めて思わせてくれました。
自分の人生を生きる、簡単に言えばそういうことでしょうか。
もし興味を持たれたら、ぜひどうぞ!
予告編を載せておきます。
思春期・青年期・大人の発達障害・不適応等ならオフィス岸井へ
カウンセリング・オフィス岸井⇒ホームページはこちらから
電話:090-1243-9646 (お電話の際、「マイベストプロを見た」とお伝えください!)