大切なことは絵本から学んだ ① こころの「とげとげ」の針は、自分にも突き刺さる 「とげとげ」
今日取り上げる絵本はこれ
はんなちゃんがめをさましたら
“あるひ はんなちゃんはね
めが さめて おきあがてみたら
まだ よるだったんですって”
『よるくま』や『ぼく おかあさんのこと』などで知られる酒井駒子さんの作品です。
はんなちゃんと猫のチロが真夜中目が覚めてしまったのです。
暗いところが怖い、と思い出したのは何歳ぐらいだったかなぁ?と思い出しても、私にとってはもう遠い遠い過去の話なので思い出せませんが、この絵本を読んでいるとなんだか自分にも同じような経験をしたことがあるような気がしてきました。
はんなちゃんはまだ、暗闇を怖いとは思っていないようです。
真夜中に目を覚ましても、チロと一緒にトイレへ行き、その帰りに内緒でさくらんぼを食べたり、寝ているおねえちゃんの人形やオルゴールなんかをこっそり借りて、おふとんの中で遊んだりしているのですから。
確かに私の娘二人も、赤ちゃんの頃は真夜中に起きてごそごそしたりハイハイしたりしていましたね。
なかなか泣き止まないし困ったモンでした。
あぁ、そうだなぁ、そういう頃って誰にでもあったんだよねぇ、と懐かしくなるような酒井さんの絵。
まるではんなちゃんの身体の温かみや、まだ甘酸っぱいような乳臭い臭いさえ感じさせてくれるようなイラストです。
これを見ているだけで、気持ちが暖かくなってきました。
大人が眠っている間に、ひょっとして子どもはみんな起きているのかも。
大人が気がついていないだけかもしれませんね。
逆サンタクロースだね。
あぁ、こどもっておもしろい。