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コラム
大切なことは絵本から学んだ ④ 「ムーミンのともだち」
2014年5月15日 公開 / 2014年8月1日更新
今回はムーミン(知っていますか?)の『ムーミンのともだち』という絵本です。
ムーミンにはスナフキンという男の子の友達がいます。 スナフキンは冬になると南の国へ旅にでて春になるまで帰ってきません。 ひとりで旅支度をするスナフキンをみながら、 ムーミンはまるで自分が置いていかれるようで とてもさみしくなりました。
中学生や高校生のお父さん・お母さんなら このムーミンのさみしさをわかるのではないでしょうか? 小さい頃は自分の足元にまとわりついて、笑顔や泣き顔を見せていた息子や娘が、次第に無表情になり、ひとりで部屋に閉じこもるようになる・・・・。
あの可愛いかった子どもが自分から旅立って行こうとしている姿を見て、 それが子どものためには必要だとわかってはいても、自分が置いていかれるようなさみしさを感じてしまいます。
さてムーミン達が森の中を歩いていると、木の枝に雪に埋もれた「さなぎ」をみつけました。
「まあかわいそう、 こんなところで たったひとりで ふゆをこすなんて・・・・・こごえてしんでしまうかも・・・・ つれてかえろうか」
ムーミン達が心配になった時、 いつも現実的なミイがやってきて、 こう言ったのです。
「あんたたち、 なあんにもしらないのね。 さなぎは だれにも さわられたくないの。
ひとりでいなくちゃ いけないし さむくなくちゃ いけないの。 そうじゃなきゃ つよい ちょうに なれないの。あんたたちが よけいな おせっかいを したら そのせいで こいつは しぬことに なるんだわ!」
それだけ言うと ミイは ぷいっと 行ってしまいました。
う~ん、きびしい一言ですね、 でもムーミンたちはそれで気持ちに 「ふんぎり」がついたようです。
どうやら 子どもが親離れすることよりも、 親が子離れする方がむずかしいのかも。 あなたのお家ではどうでしょうか??
『ムーミンのともだち』 原作:トーベ ヤンソン 文:松田素子
読んでくださって ありがとう
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