肩の力を抜くにはどうすればいい? ~バレエ愛好者のお悩み③~
こんにちは。
姿勢・動作改善専門トレーナーの八巻です。
今回は姿勢の改善・動作のレベルアップに欠かせない、
「背骨」の動きについてお話します。
背骨はこちらのコラムでも再三お話していますが、
24個の椎骨(ついこつ)という骨が積み上がって出来ています。
首の部分を頸椎(7個)、胸の部分を胸椎(12個)、腰の部分を腰椎(5個)
と言い、その下の逆三角をした大きな骨を、仙骨と言います。
仙骨やその下の尾骨まで含めて背骨と言う事もあります。
この積み上がりの形が崩れると、姿勢に大きく影響があり、
腰や肩まわりだけでなく、股関節や膝など関係の無さそうな部位にも影響が出てきます。
姿勢が悪いままでいると、背骨がその悪い形のままになるので、
正しく動きづらくなってきます。
そこで今回は、
これまでの指導で多くの方のお体をみてわかった、
背骨の中でも特に動かしづらいところ・動作を公開したいと思います。
動かしづらい背骨の動作①胸椎を後に反る
まず1つ目は、「胸椎を後に反る」動作です。
体を大きく後に反る動作は、ダンスやスポーツなどで使うかと思いますが、
この際に肩甲骨付近を大きく反る事が出来ない人が多いですね。
ここが反れないと、上の頸椎や下の腰椎のみで反る事になるので、
首や腰に余計に負担がかかってしまいます。
このようになるのは、
長く座ると大体背中が丸まって、胸が落ちますよね?
これが大きな原因です。
特に胸椎の部分は、肋骨がありますから、
肋骨と胸椎の動作が連動しています。
この姿勢を続けていると、肋骨の前側・つまり胸がいつもしぼんだ姿勢になります。
体を反る時には、肋骨の前側もアコーディオンのように広がらないといけないのですが、
それがやりづらくなっています。
胸を拡げるように動かす事が改善のポイントになります。
以前の記事で、ここを動かすやり方をちょっとご紹介しています。
https://mbp-japan.com/tokyo/karadachosei/column/5049084/
動かしづらい背骨の動作②腰から前に屈む
もう一つの動かしにくいポイントは、「腰椎を丸める」動作です。
上のような「胸椎を反る」事が苦手な人は、腰を逆に過度に反る傾向があります。
(私の見解では、腰が反っているというより、「折れている」です)
で、腰がいつも「折れて」しまっているので、
逆に腰から丸めて前屈みになるのが苦手なんですね。
こちらも以前の記事で、ストレッチのやり方を取り上げています。
https://mbp-japan.com/tokyo/karadachosei/column/5053353/
みんなが出来ない事だから、克服すれば差が付く!
胸の正しい起こし方・張り方と言うのは特に、
多くの人が誤解していて、教える側も誤解しているケースが非常に多く、
また、腰まわりの動作も、骨盤まわりの動作ばかりに目が行くと、
腰椎を結果的に「反る」では無く「折る」癖をつける事になるので、
注意が必要です。
ほとんどの人は、背骨の24個の骨を上手く協調させて動かす事が出来ていません。
大人になると、さらに動かなくなってきます。
逆に言うと、そこを動かせるようになっていけば、
姿勢はいい状態を保ち続ける事が出来ますし、
キレのある大きな動作が身に付き、他の人に差をつける事も出来ます。
みんなが出来ない事が出来る訳ですからね!
背骨の苦手な動作を見つけて、克服していきましょう!