股関節は、”転がす”関節
こんにちは。
今回はダイエットなどでよく出てくるワード
「基礎代謝」
をとりあげてみようと思います。
筋トレをダイエットの目的で行う理由として、
筋肉量が増えると基礎代謝量が増えて、一日の消費カロリーが増えるからと言われます。
テレビなどでもよく言われていますが、
実際筋肉がどの位増えると、どの位基礎代謝が増えるのかという
具体的な数値ってあまり聞いた事がありませんよね?
実際、どの位なのでしょうか?
筋肉を増やすと、どの位カロリー消費が上がる?
筋肉は脂肪より、基礎代謝量が多く、じっとしている場合で比べると
実際、筋肉量の多い人の方が基礎代謝量は多いという事です。
(単に体の重さでも基礎代謝量は変わります)
同じ体重60キロの男性と女性では、どの位基礎代謝量が違うのか、
体重を用いた基礎代謝の推定式を使って計算してみると、
同じ体重60キロでも100キロカロリー位男性の方が基礎代謝量は多いようです。
女性が男性並みの筋肉を手に入れると、基礎代謝量は100kcal/日の増
筋肉が体重に占める割合を示す値・骨格筋率の平均は、
男性が35%前後・女性が27%前後です。
これだけの筋量差があっても、100キロカロリー程度しか一日に違わないって考えると、
筋トレをして筋肉を増やして基礎代謝量を上げようという考え方は、
意外に非効率ではないか??と感じました。
基礎代謝量を筋量アップで実現するなら、
女性は男性並の体組成にしてやっと100キロカロリー増です。
到底フィットネスクラブでマシントレーニングをちょこっとやるだけでは足りないし、
それこそ筋肉ムキムキになるくらいでなければ到達出来ないでしょう。
筋肉を増やすより、どれだけ活動するか。
筋トレが大好きで、アスリートチックな体を目指す女性であれば、
この方法でもいいかもしれませんが、
それでも基礎代謝がこれだけしか違わないのなら、
それを目的に取り入れるのはちょっと無理があるかもしれませんね。
むしろ、筋肉を増やして基礎代謝を上げるというより、
筋トレなどの運動を通じて「一日当たりの活動代謝」を上げていく事の方が
シェイプアップには大切かと思います。
でも、毎日運動をするのも大変ですよね・・
ここからは、
「運動の質」を変えるだけである程度の体形の変化をしたという例を
一つご紹介します。
体はゆっくり変わっていく。
姿勢や動作の改善を行うトレーナーである私とともに
10年近く私のトレーニングを受けておられる女性の方がいらっしゃいます。
最初にお会いした頃は、体脂肪率が33%あったそうですが、
4,5年経った頃には25%位まで下がってきたそうです。
見た目も最初はぽっちゃりしているイメージがあったのですが、
だんだんスマートになっている感がありました。
数字もゆーっくりとですが、30%を切り、そして25%台突入と、確実に進歩しています。
5年もかけて、と思うかもしれませんが、
・年齢が60代である→基礎代謝は低い
・食事制限をしていない(食事指導もしていない)
・カロリー消費の為のエクササイズは全く行っていない
という条件の下で達成したものだと聞くと、どうでしょう?
なかなかこの条件下だと、普通にやっても出来ないと思います。
正しい姿勢や歩き方を普段教わったようにやっていただけのようです。
ただ、通勤などでよく歩いてはいるようです。
歩き方で、カロリー消費が変わる
正しい姿勢をしながら歩き、動ける人と、そうでない人と比べて
1日の活動代謝が200~300キロカロリー多いと言われています。
毎日エアロバイクを30分漕ぐ位の量です。
何年も休まずにエアロバイクを漕ぐのはよっぽどでないと出来ませんが、
そういう体を身につけてしまえば結果楽にシェイプアップ出来ます。
どちらにしても一朝一夕に出来るものではありませんから、
我慢強く続けられる持続力が必要です。
ただ、我慢強く続けられる方には、
非常に実りの多いやり方のようにも感じます。
筋トレを続けるだけだと、得てして体のバランスが悪いままで
足腰も痛めやすいようですが、
姿勢や動作の質を上げていくと、
筋肉の使われ方もバランスが良くなり、筋肉の質を上げていくことにつながります。
関節の負担も減っていきますしね。
筋肉を鍛える事ばかりに意識を向けすぎない事。
体を動かす際、結構大事な事なのかもしれません。