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福味健治

建築主の思いを形にする注文住宅の専門家

福味健治(ふくみけんじ) / 一級建築士

岡田一級建築士事務所

コラム

2025年大阪万博決定!!

2018年11月24日

テーマ:【カフェテラス】

コラムカテゴリ:住宅・建物


「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに

 初めこのテーマを聞いた時、なんともジジ臭いテーマだろうと拒否感を否めなかった。これって高齢化社会をどう暮らすかの実験施設じゃないの?そんな、地味なテーマで、未来とか、次の世代の共感を得られるの?と思ったものだ。
 私は70年万博を鮮明に記憶している。「人類の進歩と調和」をテーマに万博公園で開催された。
まだ高校生だったけれど、20~30年先の未来を垣間見た。人々が意識さえ変えれば、直ぐにでも手に入る未来を見せつけられた。缶コーヒーだったり、動く歩道であったり、固定式テントであったり、テレビ電話であったり、定着はしなかったが、人間洗濯機てなものまであった。今では当たり前の様に身の回りにある、多くの技術が、大阪万博に端を発している。
現代社会をデザインしたのは70年大阪万博だったと云っても、決して過言ではない。
 70年万博を経験していない人は、月の石の事ばかり云う。確かにインパクトが強く、人の記憶に鮮明に残ったけれど、その後の日本を大幅に動かしたのは、月の石ではない。万博後の日本を躍進に導いたのは、万博会場で何気なく人々に浸透していった、先に挙げた様なモノだったり施設だった。
万博が、何がどうなのか、よく分からないが、兎に角すごい!と子供心に思ったものだ。
 その後の万博、沖縄海洋博や愛地球博等々、様々な博覧会を見て回ったが、大阪万博の様なインパクトが感じられない。全て二番煎じに写ってしまうのだ。
つまり、未来が見えて来ない。既に見た・経験した、現代社会の中での催し物だったのだ。
 なので、初め「いのち輝く未来社会のデザイン」と聞いた時、介護機器メーカーしか喜ばないだろうと思ってしまった。年寄りが車椅子に乗りながら、カジノで暇をつぶす様な博覧会しかイメージ出来なかった。

夢か空想でしかなかった未来を見せて欲しい

 今は、当初感じていた印象と、最近は少し変わって来ている。何故変わって来たのかと云うと、iPS細胞の成果と、AIだ。この二つの成果は数年で飛躍的に進化している。人々が「もう歳なんだから仕方ない」と諦めていた、成人病が細胞レベルから治ってしまう。つまり若返る成果を出している。
AIにしても機械が人と対話する様になり、機械自身が考えて人をアシストする様になってきている。今やカーナビ無しには何処へも行けない。
人工知能は、既に意識を持ち、もう立派な新しい「いのち」と云えないだろうか。
 つまり、不老不死と、人工知能で未来社会をデザインする、博覧会になれば、ぐっと魅力が増して来るのではと思う様になった。不老不死は、人が夢見る永遠のテーマだ。秦の始皇帝が不老不死を求めて、水銀まで飲んでいたという程、人は不老不死に憧れる。その糸口を今掴んでいるのだ。また人口知能は、高度成長期の三種の神器(冷蔵庫・テレビ・洗濯機)や3C(カー・クーラー・カラーテレビ)に相当する。もしかするとそれ以上の経済活性化の起爆剤になる可能性を秘めている。
不老不死と云う永遠のテーマと、人工知能と云う新しい「いのち」で未来社会をデザイン出来れば、それを見てみたいと云う意欲は、否が応でも高まるのは、私だけではないだろう。

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