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福味健治

建築主の思いを形にする注文住宅の専門家

福味健治(ふくみけんじ) / 一級建築士

岡田一級建築士事務所

コラム

近未来のリフォーム(洗濯編)

2018年10月12日 公開 / 2018年10月16日更新

テーマ:【カフェテラス】

コラムカテゴリ:住宅・建物

コラムキーワード: 耐震補強

リフォームのキーワードは男女共同参画社会

リフォームの目的は大きく二つに大別されます。一つは美観の維持、もう一つは機能の向上です。
美観の維持には壁紙の貼替、外壁塗装、フローリングやタタミの貼替等があります。機能向上は住設機器の取り換え、耐震補強、温熱改修、住み心地の向上の為の間取り改修、家事機能の向上の為の改修等があります。
美観の維持に関しては、費用も少なく、思い立った時に簡単に行えますが、機能向上は計画的に行わないと大きな出費が伴います。

その中で特に最近注目されているのは、家事機能の向上です。20年前と現在ではライフスタイルが大きく変わっています。バブル以前の社会では、男女の棲み分けが比較的はっきりしていました。現代は少子化対策の一環として、国が率先した男女共同参画社会の実現を目指しています。
これは、男性目線から云えば、女性が男性社会に進出する事を意味しますが、女性目線で見れば、男性も家事育児に参画する事を意味しています。

つまり、男性も一緒になって家事育児をやらないと、女性の社会進出なんて机上の空論なのです。男性が行う社会活動を維持しつつ、家事育児を行う訳ですから、当然の事ながら、今までの生活習慣では時間が足らなくなります。男女平等に与えられた時間は24時間なのです。その中で、男女が平等に社会活動を行いつつ家事も公平に負担するとなれば、家事機能を向上させて時間短縮を図るしかないのです。
そう言う目線で、今お住まいの家を見直すと、近未来のリフォームが見えて来ます。

近未来の洗濯

汚れても自然に綺麗になる服は未来です。近未来ではありません。近未来とは既知の技術で、人が意識変化させるだけで、実現する未来の事です。
今ある技術は全自動洗濯機です。50年前までは一番の重労働であった、洗濯行為そのものは現在では完全に自動化されています。あと残っているのは、①洗濯物を集める②洗濯物を干す③洗濯物を収納する行為だけです。これらを自動化する事はまだ出来ていませんが、人の手で作業を簡略化する事は可能です。

洗面所の横にグルーミングルーム(毛づくろいの意味)を設け、そこで家族全員が着替えをします。必然的に汚れたモノは洗濯機の横に集まります。これで①の問題がほぼ解決します。洗濯脱水までは自動で行えますので、②の干す作業になりますが、屋外干しせずに、グルーミングルームに乾燥機を設けグルーミングルーム内に干します。日光消毒の代わりに殺菌灯をつけます。最近は、花粉症対策に室内干しされている家庭も多くあります。次に③の収納する作業ですが、何もしません。グルーミングルームが収納場所を兼ねます。グルーミングルームに近接して、衣類収納庫があれば、季節の変わり目等の衣類の交換等の手間も省けます。
現状では違和感がある洗濯方法ですが、男女共同参画社会の中で「あ~た、洗濯任せたわよ」と云われると、私なら、この様な方法で時間短縮を図ります。

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