まなーうんちく話798《月々に 月見る月は 多けれど・・・。》
初雪に見舞われた12月18日(日)に、「生涯現役百歳カフェ」最後の講座として「望年講座」を3部構成で開催しました。
コロナ禍で何かと制約が多かった中、令和5年は明るい講座になるよう、希望を託しての「望年講座」です。
●1部:講話「日本のお正月と歳神様」
〇日本の祖霊信仰や穀霊の話を交え、そもそも歳神様とはどんな神様か?の話
〇「マナーうんちく話」でも触れましたが、正月には「明けましておめでとう」の挨拶をかわします。では「何がめでたいのか?」、そして英語の「ハッピーニュイアー」との違いについて。
〇正月早々「いい夢を見て下さい!」ということで「初夢と宝船」の説明。
資料に元日の夜に枕の下に敷いていい夢を見ていただけるよう「宝船」の挿絵を用意しました。
〇正月3が日の過ごし方について。
参加者の過ごし方を伺いながら「お節料理」「初詣」「初日の出」等の説明。
〇「初詣の作法」も演習を交えながら進め、お賽銭の金額の決め方などにも触れました。
〇歳神様をお迎えする際、失礼が無いように下着類など「新しいものを身に着ける」ことの意味についての説明。
〇正月にはやらないほうがいいものとして「掃除」「料理」「4つ足の動物を食べる」「ついで参り」の説明。
※いがいに「ついで参り」のことには無頓着の方が多かった気がしたので、日本では昔から神様・仏様を最優先する文化を大切にしていたことをお話しました。
そして最後に、日本が世界に誇る「おもてなし」の起源は、目に見えない来訪神へのおもてなしで、プライベートでもビジネスシーンでも「おもてなし」の言葉を使う以上は、不必要に損得にこだわらず、真心を込めてして下さいとお願いしました。
最後に結びとして「正月の意義」にふれました。
「知っているつもりが全然正しく理解できていなかった。改めて正月の意義が理解できた」というコメントを多く頂きましたが、日本人にとっての正月の意味や意義を正しく理解し、周囲の大切な人にも語り伝えることにより、家族や地域での存在感を増し、ひいてはそれが生きがいになります。
日本の歳時には自然と共生し、暮らしを豊かにする知恵が凝縮されていることを再認識していただければありがたいです。
●からだほぐし体操
●少人数グループでの座談会
3人から4人のグループで「令和5年の過ごし方」をテーマに話し合っていただき、その後グループの代表による発表会。
高齢になるほど健康維持を希望する人が目立ちました。
一方百歳まで優雅に生きるため、講座には積極的に参加し、楽習し、交流したいという前向きな意見もありました。
一人、友人同士、親子、夫婦での参加があり、様々な意見を沢山いただきましたが、とにかく自分流に百歳時代を楽しんでいただくのが一番だと考えます。
●ビンゴゲーム
参加者やスタッフの手作りの景品をたくさん用意して、恒例のビンゴゲーム、その後「一本締め」でお開きです。
山間部ですから野菜を作っている人もいて、早朝寒い中、大きなニンジンや大根法蓮草を収穫してビンゴゲームの景品として持参していただきました。感謝・感謝です。
主催者も高齢者も年々高齢化し、講座運営も大変ですが、互いに和する心を大切に、支え合い、助け合いながら前向きに歩んでいければと願っています。
令和5年には一緒に食事が楽しめるようになればいいのですが・・・。