マナーうんちく話1957《新型コロナで職場の人間関係が激変した。どうする?非常時に大切にしたい「共助」の関係》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:ビジネスマナー

新型コロナのせいでテレワークが主流になり、同僚、取引先、お客様などといった、職場における人間関係が疎遠になっている人も多いのではないでしょうか。

加えて今回示された新しい生活様式では、人と人との距離がさらに遠ざかりそうで心配です。職場の人間関係はどうなるのでしょうか?

新型コロナは夫婦観、家族観、親子観、社会観、そしてビジネス観を大きく変え、ライフスタイルもソーシャルスタイルもビジネススタイルも激変しました。
明治維新や終戦直後の変化とは比較にならないくらいで戸惑いますね。

特に人と人との触れ合いが制限されるようになり、人との非接触が求められるようになったことは、従来の人間関係が通用しなくなる恐れがあります。

今までの前例がことごとく否定され、新しい価値観を持ったうえで、今後の在り方を模索する転換期がやってきたということでしょうか。

例えば従来の会議だと、上司や周囲の雰囲気がきになったり忖度もありましたが、WEB会議が主流になってくると、結論のみが大切になるかもしれません。

対面での営業では人間性や人情が問われましたが、それも不要になり、いかにお客様の課題解決や価値を高める仕事が提案できるかに重きがおかれるでしょう。

わたしのように昭和、平成時代に、ふれあいコミュニケーションのもとに人間関係を築いた人間にはやりにくくなるでしょうね・・・。

しかしテレワークもオンライン会議もすべてではありません。
米も野菜も道路も建物もテレワークだけでは作れません。
また大企業では進んでも、9割を占める中小企業では様々でしょう。

だいいち、ネットやオンラインで完璧な仕事ができれば会社は不要です。
仕事というものはそんなものではないと思うのですが・・・。

では改めてコロナ禍における、職場の人間関係作りをどうするか?

非常時における人間関係作りは基本を大切にしていただきたいと思います。
つまりこのような時期こそ「コミュニケーション能力」が問われるということです。

そして非常時には、普段より「心を広く持って」いただきたいものです。
誰でもこのような状況下では多くの不安を抱えます。ストレスも蓄積されるし、情緒不安定にもなるでしょう。酒を飲んだ時より余計に本性がでるかもしれません。

それを否定したり、批難するより、認め合う努力も必要になってきます。
どんな状況下に陥っても冷静でいられる努力も惜しまないでください。

加えて何より大切なことは、改めて「共助の関係」を築いておくことです。

非常時に孤立しては不安も増すし、必要な情報も限られてきます。
共助の関係があれば情報も入手できやすいし、支えあったり助け合ったりできます。

そのためには普段から仲良い人ばかりではなく、「この人は苦手」「この人はあまり好きになれない」人とも、協力し合える仕組みづくりが大切です。
垣根を超えた助け合いの組織づくりです。

もともと稲作で栄えた日本では協力体制は昔から確立されており、和の精神も根付いています。しかし今の日本では個人情報に重きが置かれ、それがネックとなり、イザという時に、必要な対策が講じられないケースが生じている気がします。

信頼関係や協力関係を築くには、ある程度自分をさらけ出す勇気も必要だと思うのですが・・・。自己開示も時と場合においては必要ということです。

最後に明治維新や終戦直後に比べれば今は平均寿命が大幅に伸びています。
目先のことより、長い目で見ることも大切です。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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