マナーうんちく話453≪冬来りなば春遠からじ≫
今日は全国的に雨模様ですが、5月2日は「八十八夜」ですね。
立春から数えて88日目で、二十四節気を補足する「雑節」の一つです。
神事に関する多くは「稲作」に関することからも容易に想像できますが、88という数字は八と十と八で「米」という漢字になるので、農家にとって大変縁起が良いとされます。
ちなみに88歳の長寿の祝いは「米寿」ともいわれます。
丁度日本人女性の平均寿命が88になろうとしていますが、米寿の祝いの色は金です。
そしてこの時期は、お茶を摘み始める時期でもあり、健康的で、渋みが少なく、旨味が多いとされる「新茶」が楽しみです。
特に八十八夜摘まれたお茶は上等で、末広がりの「八」が重なるから、長寿につながり縁起がいいとされています。
厳しい冬を越す過程で蓄積された旨味成分が豊富に含まれているわけです。
だから贈り物にもお勧めです。
神棚や仏壇にもお供えしてください。
なんといっても新茶には瑞々しさがあり、美しい緑の色は再生を表すともいわれています。
奈良時代に仏教とともに伝わったようですが、当時は薬として飲まれていたとか・・・。
なんとなく若さが蘇ってきそうです。
現在では緑茶の効能がたくさん科学的に立証されていますが、それを経験的に把握していた先人は素晴らしいですね。
旬を頂くということはまさにこういうことだと思います。
季節と仲良く付き合い、心豊かな日々を送りたいものです。