マナーうんちく話494≪和顔愛語≫
「食べることは生きること」は古今東西普遍でしょう。
従って「美しい食べ方」は、身も心も美しい生き方に直結するというのが私の持論です。
まず、ともに食事をするということは「相手とより仲良くなりたい」「相手のことをより理解したい」という気持ちの表れです。
そして美味しく、楽しく食事を満喫するには、席に着くときから、席を立つまでの間に色々な配慮が必要です。
食卓に着いてからの姿勢、箸やナイフ・フォークの使い方、会話の内容、食事のスピード、加えて料理のオーダーから支払いまでの流れを心得ておけばいいですね。
会話の内容ですが、楽しい会話は、雰囲気を盛り上げ、場が和み、料理がさらにおいしくなります。
さらに同席者に共通テーマがあれば理想です。
特に最近の話題、天気、旅行、グルメ、趣味などが一般的でおすすめですが、病気や暗い話、難しい話、自慢話、他人の悪口は避けたいものです。
仕事の話は時と場合を選んでください。
日本人は初対面の人と打ち解けるのが苦手な人が多いようですが、何か話題を見つけ、自分から心を開くようにしてください。
ちなみに「会話上手は聞き上手」です。
相手の口先あたりに視線を置き、頷いたり、相槌を打ちながら聞いて下さい。
そして《「食べる」と「話す」は交互に》を心がけて下さい。
立食パーティーなどでは初対面の人とも和やかに会話を楽しんでください。
相手に好感を持っていただくために、自分からフルネームの自己紹介を心がけるのもお勧めです。
最後に食事会の目的にマッチした店選びはとても大切です。
見合いや結納で利用するか?接待か?クラス会や気さくな界での利用か?により異なりますが、一流ホテルのメインダイニングや有名店などの利用する場合は予約を入れたほうがいいでしょう。
名前、日時、人数、連絡先は必要ですが、その目的なども伝えておけばさらにいいでしょう。
現在地球上には190余りの国と地域があります。
そしてそれぞれ独特の文化や食文化や価値観を有しています。
しかしどんな料理であれ、食事会であれ、周囲への配慮がなされていれば、美しい食べ方になるでしょう。
周囲への配慮とは同席する人、料理を作ってくれた人、サービスを担当している人、食材、チャイナ・シルバー・グラス類等です。
いつも感謝の気持ちと、楽しく食べることを心がけて下さいね。