マナーうんちく話569≪泥より出でて、泥に染まらず≫
「春に3日の晴れ無し」と言われますが、弥生の最後の日は恵みの雨になりました。そして4月は卯の花が咲くから「卯月」と呼ばれますが、まさに花満ちる月です。
明るく軽やかに、春爛漫の陽気をお楽しみください。
そして百花繚乱と表現されるように、咲き先誇る赤や黄色や紫の花と共に、仕事も学業もスタートします。
4月の行事と言えば何と言っても入社式と入学式ですが、入社式は日本独特の行事ではないでしょうか。
現在では定期採用と呼ばれていますが、「新卒一括採用」がスタートして100年以上経過します。
学校を卒業すれば社会経験が無くても企業が採用してく雇用慣行は世界でもとてもユニークで、若者にとっては有り難いシステムでしょう。
また入学式は学校に入る節目の儀式ですが、季節は国によりまちまちです。
日本では年度初めの4月に入学式がとりおこなわれますが、9月の行われる国も多いようです。
ちなみに小学生の入学式と言えば真新しいランドセルですが、もとはオランダ語の「ランセル」、つまり「背負うカバン」に由来します。
ところで入学式・始業式・入社式・配置換えなど新年度は何かと新しい出会いが多いものですね。
大切にして頂きたいのは新しい出会いをどのように活かすかです。
新たに産まれたご縁を上手に活かすか?
それとも折角の縁に気づかないままでいるか?
あるいは気づいても生かせないでいるか?では今後の人生は大きく異なります。
先ずは「縁に気づく」。
そしてその「縁を上手に活かす」ことです。
「袖振り合う縁も多生の縁」と言いますが、昔の人も現代人も社会が人間関係で回っている以上は、出会いを大切にしなければいけないということです。
縁に気づいて、それを上手に活かすためには、縁に気付いてどのような選択をするかによります。
色々な人に出会い、物に触れて、そこから何を見出し、どのようにふるまうか?はその人の価値観によると思いますが、若い時にはあまり杓子定規にこだわらないようにして頂きたいものです。
加えて損得計算ばかりでも行動範囲が限られてくるでしょう。
どんな出会いもそれを必然だと思い、自分にとっては神様のプレゼントと感じ、感謝の心で、大切に育んでいく努力が大切だと思うわけです。
そしてこれから展開される様々なシーンを思い浮かべてみるのも楽しいことではないでしょうか?
「マナーうんちく話516《袖振り合う縁も多生の縁》」及び「マナーうんちく話970《初対面の人と打ち解ける方法》」を是非参考にして、素晴らしい縁を築いて、赤や青や黄色い花に負けないよう、幸せの花をいっぱい咲かせて下さいね。