マナーうんちく話1431《日本の幸福度と教育と感謝の心》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:マナーの心得

全国のトップを切って3月21日に早々と東京で桜の開花宣言がなされましたが、これから順次「桜前線」が日本列島を南下します。

桜は休眠から休眠打破、そして生成と進行するそうですが、四季が明確に分かれている日本ならではのスタイルでしょう。

その華麗な咲き方と潔い散り方がまさに武士の鑑と重宝されているわけですが、桜が散った後にもサクランボや秋の紅葉と楽しむことが出来ます。

ところで学校法人「森友学園」が話題を投げかけていますが、いつの時代にも教育の在り方は妥協する事はありませんね。

地球上に存在する190国あまりの国の中でも日本は、世界の多くの国から好感を持たれていますが、それは「四季が美しい国」「礼節がある国」「知識や文化や技術が高い国」「平和で長い伝統を有する国」等が大きな理由でしょう。

それではさぞかし「幸福な国」であると思われるかもしれませんが、このほど発表された「世界幸福度報告書2017」では51位にとどまっています。

ランキングは2012年に開始され今回5回目で155か国を対象に、GDP、健康寿命、困難時に信頼できる人がいるかどうかなどをもとに幸福度を調査します。

日本は世界から好感を持たれ、しかもモノが豊かで、四季が美しく、平和で、長寿で、物が豊かで、便利で何もかも整っているようですが、幸福度は良くないようですね。

問題は教育にあると思うのですが・・・。

しかし日本の教育水準は世界にも優るとも劣ることはありません。
義務教育は100%で高校進学率も90%をはるかに超えています。

ではどこが良くないのでしょうか。

教育勅語をたたき込む必要はないと思いますが、英語やIT関係や権利や個性や自分らしさばかりを追求しないで欲しいものです。

自国の文化や歴史、そして「感謝する心」「他者への思いやり」等を小さい時から教える必要があると痛感します。
特に幸福度と感謝の心は密接な関係があると考えます。

勿論政治にも経済にも社会にも大なり小なりの不満は誰でもあるでしょう。
ニュースを見て政治家や教育者に腹を立てることもあります。
また不運に見舞われたら他人に対し腹を立てるかもしれません。

しかしこれだけでは心は乱れます。

人はある面では鏡の様な側面が有ります。
他人に腹を立てれば、他人からも良く思われません。
逆に他人に優しく接すれば、こちらも優しくしてもらえます。
人の話を真摯に聞くことが出来れば、こちらの話も聞いてもらえます。

他者に対して感謝の気持ちで接すれば、自分もそのような扱いを受けます。
嫌な人に対しても「この人のお陰で仕事が出来ている」等といい面も理解することで、感謝の気持ちが湧いてくるかもしれません。

いつも「ありがたい」と思うことは、結局幸運を引き寄せ、幸せを感じることが出来るでしょう。

美味しい寿司を食べる時も「美味しい」と感じると共に、マグロをとってくれた漁師に感謝の気持ちを持つことでさらに楽しくなります。

果物を食べる時もそうです。早朝から苦労しながら精魂込めて作ってくれた農家への感謝が有ればいいですね。

「幸福の青い鳥」がおしえてくれるように幸せは考え方です。
常に感謝の気持ちを持つことで、ストレスは軽減され幸福観が味わえます。

奈良時代の歌人・山上億良は「白銀も小金も玉もなにせむに優れる宝子にしかめたも」と詠んでいますが、いつの時代にも子どもの存在に感謝し、子どもに対して誠実に向かい合いたいものですね。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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