マナーうんちく話520≪電車内でお化粧するの、どう思う?≫
テーブルマナー講座を担当して30年以上になりますが、話を進める前にいつも「自分の食べ方が他人からどう見られているか考えたことが有りますか?」とお尋ねします。
以外に気にしている人が多いものです。
生きることは食べることですから、食べ方が生き方に直結するからでしょう。
では、「自分の生活が他人からどのように思われているか?」についてはいかがでしょうか・・・。
知識がいくらあっても、パソコンにいくら長けていても、いかに価値ある資格を有していても、それは能力で、性格ではありません。
「男は度胸、女は愛嬌」と言われますが、度胸も愛嬌も性格です。
素晴らしい性格だと思います。
しかし冷たそう、無愛想、臆病はあまり良くない性格ですね。
明治に活躍し、今なお多くの人々を魅了する小説をたくさん書いた芥川龍之介は「運命は性格の中にある」といっています。
歳を重ねるとこの言葉の意味が理解できて来るから不思議です。
長い人生を振り返ってみますと、もう少し何事にも慎重であったら良かったとか、あの時短気を起こさなければ良かったとか、色々後悔する事も多々あります。
自分の人生を彩ってきたのは「性格」による影響が大きかったと思います。
同時に、改めて自分自身をきちんと理解することの大切さを実感できます。
人は誰しも幸せになりたいと願います。
しかし運命によって幸せが決まるものでもないと思います。
大切なことは、運命に対してどのように行動するかではないでしょうか。
加えて心の持ち方も大切でしょう。
さらに性格は簡単に変えることは難しいようです。
短気、無愛想、ネガティブ、自己中心等変えた方がいいと思われる性格もしかりです。
ではどうするか?
改めて素敵なマナーを導入する事をお勧めします。
こうすれば欠点もかなりカバーできます。
そして日頃から常に感謝の気持ちで過ごすことが出来ます。
今流の、権利、個性、自分らしさ、自由ばかりを主張して不平や不満を抱えて生きるか、「有り難う」の気持ちで生きるかは雲泥の差が有ります。
マナーは形ではありません。
心です。
運命は素敵なマナーの中にあるかもしれません。
そして「歳を重ねてからやってくる運命」には、多彩な経験や知恵で戦略的に挑んでいくのもいいかもしれませんね。