マナーうんちく話499≪習慣は第二の天性なり≫
「クールビズ」や「ウオームビズ」が浸透したせいで、服装もかなりカジュアルになり、個性が尊重されるようになりましたが、やはりTPOに応じた身だしなみは大切にしたいものです。
服装は国々の生活習慣や気候風土、宗教等において素材や形がまちまちで、社会的要素が大きいのが特徴と言えるでしょう。
そして「民族衣装」と言われる服装は、その国の長い歴史や文化が凝縮されていますので、先ずは敬意を払うことが大切です。
またヨーロッパを中心とした洋装のマナーは「場所」と「時間」がポイントになり、特に昼か?夜か?は大きな基準になります。
日没以降は夜の装いになることに注意して下さい。
一方四季が明確に分かれている日本の服装はとても季節性を重んじます。
「衣替え」といわれる文化を有する国で、季節に応じて素材がことなったりします。
和服の世界は特に厳格で、どんなに暑くても、またどんなに寒くても、衣替えの時期がポイントになっているようです。
加えて着物の柄には季節の花や風物がデザインされており、着られる期間も限定されています。
また日本は身分制度により着るものが異なっていたので、なお複雑な歴史が有りました。
平安貴族の装い、鎌倉武士の身だしなみ、江戸時代の武士の礼服、江戸町人の装いなど非常に複雑です・
明治維新直後はこの影響で服装の基準は非常にややこしかったようですが、次第に和装から洋装が推奨されるようになり、それに合わせたライフスタイルが確立してきます。
日本の着物はアクティブに活動するためにはふさわしくなかった点もあり、洋装スタイルが一般化してくるわけですが、季節感を大切にする点は今でも脈々と受け継がれています。
そしてパーティーなど様々な人が参加する席においては、服装はとても大切です。「高い会費を払っているのだから何を着ても自由」ではなく、参加者同士が服装の格を合わすことも大切だと思います。
レストラン等もしかりです。
お客さん全てがそのレストランの雰囲気を盛り上げる必要がありますので、「個性」を主張するのは感心しません。勿論色々な意見はあると思いますが・・・。
同じ格の衣装をまとうことで、価値観を共にするという意味もあります。
パーティーに参加する時は昼か?夜か?どんな内容のパーティーか?どんな人が参加するのか?そして自分はどんな立場にあるのか?等を考慮して選ばれたらいいでしょう。
洋装は宝石の選び方も大切です。
年齢や時間がポイントになるので、若い女性の豪華なモノはお勧めできません。
ちなみに「ファッション」は自分目線、「身嗜み」は相手目線です。
病院での身だしなみは患者がどう感じるか?
教師の身だしなみは生徒がどう感じるか?
ビジネスシーンではお客様がどう感じるか?をポイントにされたらいいと思います。
身だしなみのポイン「清潔感」「機能性」「周囲との調和」などです。