マナーうんちく話662《冠婚葬祭マナー2、「冠」のいわれと内容①》
【鳥居から手水舎】
「七五三」を控えて近所の氏神様が身近に感じるようになった人も多いと思います。
今では神社は近くにあっても遠い存在になっていますが、もともと日本にはコンビニより神社の方が沢山あり、日常生活に密着していた存在です。
そして、その神社にお参りするということは、何かをお願いするということです。七五三であれば、子どもの節目の成長を感謝し、これからの息災を祈願するものです。
勿論神様は目には見えません。
しかし、全ては、神様はお見通しです。
だからお宮参りする時にはキチンと礼を尽くさなければいけません。
そこでこれから3回に渡り「参拝」に関する雑学やマナーに触れてみることにします。何かの折に触れ是非参考にして下さい。
神社の入り口には「鳥居」が有ります。
鳥居は人間の世界と神聖な神様の世界との境界線です。
つまり鳥居をくぐるということは神様の領域に入るということです。
「鳥居=門」と認識して頂いてもいいと思います。
その昔、滝や巨岩等神々しさを感じる所には神が宿ると信じられており、人々はそこに縄を張って大切に祀りました。
やがて縄は二本の柱の間に祀られるようになり、それが「鳥居」になったという説が有ります。
鳥居に入れば神様の領域ですから、身だしなみを整えて鳥居の前で一礼して下さい。
参道の真ん中は神様の通り道になりますから、端を歩くのがマナーです。
中に進んでいくと「手水舎(てみずや・ちょうずや)」があります。
四方は吹き抜けになっており、四本の隅柱の上に屋根がかかっています。
石などで作られた水槽が有り、柄杓が用意されています。
その柄杓を利用して手と口を清めて下さい。
右手で柄杓を持ち、水を汲んで、左手をすすぎます。左手を清めるということです。次に左手に柄杓を持ち変え右手をすすいで下さい。
さらに右手に柄杓を持ち変え、左手を丸くして水を注ぎ、その水で口をすすぎ、左手をすすぎます。
右手に柄杓を持ち変えて、今度は柄杓を斜め上に向けて柄に水を流し、もとにあった場所に戻します。
以上の動作を、水を注ぎ足ししないで、最初の一杯で行って下さいね。
また、くれぐれも柄杓を直接口に付けないでください。
動作の前後に一礼すればより丁寧になります。
次回に続きます。