マナーうんちく話1094《江戸時代の平和な知恵と「安保法案」》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:マナーの心得

古今東西、平和な社会ほど大切なものは有りません。

安保関連法案反対からスタートした、国民の平和への戦いに少々陰りが見えてきた感がありますが、如何でしょうか?

前回、日本人は世界に先駆け平和な社会を築いてきたとお伝えしましたが、「平和な国」日本でただ一つ残念なことは、明治から昭和の初めにかけて度々戦争を経験したことです。

しかし、再び第2次大戦後70年間は、戦争に無縁の社会を築いています。

現在地球上に存在する主だった国で、70年も戦争に無縁な国も非常に珍しいことで、喜ばしい限りです。

さらに、他殺率が世界で一番低いことを始め、治安の良さも世界屈指です。
電車内で忘れ物をしても、届け出をすればほぼ帰ってくる国です。
夜中に自動販売機が壊されることもありません。

これに加えて、物質的豊かさ、教育・文化水準の高さ、四季の美しさ、礼節等は世界に誇れる宝です。

だから多くの国が高らかに日本を称賛しているわけです。
また、日本と敵対する国も非常に少ないのが現状です。

このことをもっと多くの日本人が、謙虚に受け止め、次世代に伝えて欲しいものです。

安保法案は、専門家でさえも、中身の複雑な安全保障関連法案の全てを知りつくせませんが、これで日本の未来がハッピーになるとは私には思えません。

何しろ200年以上戦争に無縁だった国が、「戦争が出来る国」になるわけですから・・・。
さらに加速して、「戦争をする国」になればこれは一大事です。

徳川家康は天下を収めた時に「これ以上どんなことがあっても戦争をするな!」と説いています。

それを忠実に守り、平和な社会を築き、様々な文化を発展させた江戸の人々。
今こそ、その知恵を見習うべきだと考えます。

ところで、江戸時代後期には江戸は世界一の大都市になり、人口も100万人を超えていたようです。

従ってゴミ問題等も課題になっていたようですが、し尿処理からあらゆる産業が勢ぞろいしていました。

既に触れましたが「高家」といわれる、専門のマナー講師も存在していました。
外食産業も、蕎麦、寿司、天婦羅、鰻等数多くあり、グルメも結構おおかったようです。

しかし、これだけたくさんの産業が存在していましたが、一つだけ無かったものがあります。

何だと思いますか?
「兵器産業」です。

士農工商の身分制度があったから「工」は確かに存在したものの、刀鍛冶も平和な社会には殆ど用事がありません。

人類の歴史は戦争の歴史でもあります。
様々な理由で数えきれない戦争を繰り返し、国家が興亡を繰り返してきましたが、日本は190余りの国の中で、国家としては最も古い歴史を有する「和の国」です。

国際社会に向けて、持ち前の和の精神で、良好な関係を築いてほしいですね。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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