マナーうんちく話521≪お心肥し≫
「十三夜に曇りなし」と言われますが、昨夜(10月25日)は晴天に恵まれたお陰で、十三夜を愛でた人も多いと思います。
私も今年は少し嗜好を変えて、我が家で育てた菊の花びらを盃に浮かべ、「菊酒」と共に楽しみました。
ところで「仲秋の名月」を愛でたら、「十三夜の月」も愛でなければ、「片身月」になり縁起が良くないという迷信がありますが、これは江戸時代の遊女が営業戦略として作ったと言われています。
その迷信が今でも生き続けており、全国津々浦々で多彩なイベントが展開されていますね。現に私も仲秋の名月を鑑賞したので十三夜も楽しみにしていた一人です。
世の中には、迷信と解っているけど気になることは沢山ありますね。
例えば「夜に爪を切ったら親の死に目に会えない」というよう単純なものから、「厄年」のように生活そのものまでに影響を及ぼすようなものまで・・・。
厄年はもともと陰陽五行説による占いである「陰陽道」に由来されていると言われています。
長い人生の中で災難が降りかかってくる恐れがあるとされ、昔から身を慎む風習がありましたが、科学万能な現在でも気にする人は多いようです。
何歳が厄年か?
またなぜその年が厄年か?
男性と女性はなぜ異なるのか?
数え年か?それとも満年齢か?
多くの人が気にする厄年については、色々解らないことが沢山あります。
しかし定説はなく、判断に苦しむところです。
古代から多くの人々に信じ込まれている様々なものの中で、合理的根拠がないものを「迷信」と呼びますが、厄年と言う概念を「そんなものは迷信でしょう」と一笑するか?人生の一大事として構えるかは人それぞれです。
皆様はどちらのタイプでしょうか?
ちなみに、厄年は起源も科学的な根拠も大変曖昧ですが、平安時代にはすでに存在していたようです。
それが現在まで脈々と現在まで続いているということは、何か気になる要素があるのでしょうか?
恐らく最新の科学でも立証することは困難でしょう。
厄年は基本的には「数え年」でいい、男性は25歳と42歳と61歳とされており、女性は19歳と33歳と37歳とされています。
中でも男性の42歳は「死に」に繋がり、女性の33歳は「散々」に通じるので特に、凶事や災難に遭遇する可能性が高いとされ恐れられています。
また、厄年の前後の年にも「前厄」と「後厄」の期間があり、本厄と同じくらい気をつける年とされています。
では、具体的にどうしたら良いのか?
基本的には、気にするか、しないかだと思います。
例えば、互い人生で何度か訪れる良くない年である厄年は、科学的に何一つ解明されていないし、しかも統計学的根拠も非常にあいまいなので信じない人もいるでしょう。
一方、なんだかんだと言っても、平安時代から大多数の人が経験に基づき脈々と受け継いできたものだから、しかるべき対策を講じるか?
次回に続きます。