マナーうんちく話299≪賢くて暖かい食生活のお勧め≫
「末は博士か大臣か」の時代から、将来「思いやりのある子」に育てたいと希望する親が急増しています。
物質的な豊かさが実現したせいでしょう・・・。
しかし現実は意に反し、いじめ、不登校、暴力、虚弱体質・アレルギー、ストレス等など子どもにとって、精神的にも肉体的にも深刻な問題が浮上しています。
さらに児童虐待が集計開始以来最多の8万8千件に上りました。
家庭の孤立が背景にあるようですが、非常に由々しき事態です。
家庭で親が子に対して躾をする力、教育を施す力が著しく失せてきた感がありますが、如何でしょうか?
学生の就職、若者の再就職及び幸せ婚実現に向けての支援活動に「生きがい創り」「マナー」の側面から携わっていますが、つくづく子どもの未来にとって、家庭環境の大切さを痛感します。
仕事に追われ、子どもと向き合うゆとりが無い親も非常に多いような気がします。だからゆとりの持てる社会の実現を望みますが、個々において努力することも大切と考えます。
日本では「子は親の背中を見て育つ」、ヨーロッパでは「雛鳥は親鳥の通りにさえずる」と言われていますが、色々な事情はあるにせよ、親の悪い点は直ぐに子に伝播します。
つまり、現在子どもが直面している様々な問題を解決するには、親が主体的に変容しなくてはいけないと思います。
挨拶、身嗜み、立ち居振る舞い、会話、食事の仕方など、子どもに教えることを大人にお話しするのも、おかしな話ですが、子どもに良き模範を示すどころか、最低限の事が出来ない大人が多すぎます。
特に、家庭における「食卓の在り方」は深刻です。
「生きることは食べること」であり、「食べ方」に問題が生ずれば、子どもの「生き方」そのものに多大な影響を与えます。
「you are what you eat」(今日食べた総体が明日を作る)は、全世界の親が共通認識する言葉ですが、「総体」とは食べ物ばかりではありません。
食べ方、つまり食べる環境も意味しますが、日本の現状はいずれも大きな問題があります。
また、日本は世界一の「飽食の国」と言われるように、食べ物には非常に恵まれ、さらに安全・安心面にも大変敏感です。
しかし食べ方は下手で「鶏症候群」に陥り、その結果「753現象」「ニート・フリーター現象」「難婚化現象」等と未来に暗雲が漂っています。
将来子どもが、身も心も健康に育ち、家庭や地域にバラ色の未来が到来するために、親はマナーの存在意義や基本的な知識を身に付け、家庭における生活習慣や食生活の在り方を理解し実践する必要があります。
子育てに携わるお母様方、教育食育関係の方、指導的立場にある人、自分磨きを目指す人、先ずはマナー及び、食事に関するマナーを身に付け、自分も輝き、次世代にも伝えて頂ければと思います。
最近少人数グループでの「楽習会」やPTAや教職員を対象にした「自分も輝き躾に役立つマナー」等の講演依頼が多くなってきました。
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素敵なマナー及びテーブルマナーは大人が子どもに贈る、最良で最大のプレゼントです。
次回は「親が躾ける子どものマナー」に触れてみます。