マナーうんちく話965《益者三友、損者三友》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:人間関係を良好にするマナー

新年度、新学期も2カ月近く経過したところで、新しい友人が出来た人も多いと思います。

世界屈指の平均寿命が長い日本では、その長い人生を「心豊かに生きる」ということは大変大きな課題です。

健康で生きがいを持つことも大切です。
仕事と愛する人に恵まれることもしかりです。

そして新しいスタートを切った人にとっては、友人に恵まれることも大変大きな喜びに繋がります。

「その人物を知るには付き合っている友人を見ればいい」と言われる程、友人選びはとても大切です。

しかし、物が豊かで便利な時代になってはいるものの、家族、地域、職場、学校等における、人と人との絆は希薄になっています。

メールやスマートフォーンの普及のせいでしょうか、会話も対話も減少しています。

私は電車をよく利用しますが、5人の高校生グループが乗って来ても、そこには会話が有りません。
それぞれスマートフォーンに夢中になっています。

「時代の流れ」だけでは済まないような気がしますが、如何でしょうか?

ところで友人を作るのに、与謝野鉄幹は次のように読んでいます。

《妻をめとらば 才長けて 見目美しく 情けあり
友を選ばば 書を読みて 六分の侠気 四分の熱》

(つまをめとらば さいたけて みめうるわしく なさけあり
ともをえらばば しょをよみて りくぶのきょうき しぶのねつ)

結婚するなら 姿かたちが美しくて 心が優しい女性が良い
友人を作るなら 勤勉で努力家で 義理人情と情熱が有る人が良いと言う意味です。
現代にもマッチすると思いませんか?

また、孔子は「益者三友 損者三友(えきしゃさんゆう そんしゃさんゆう)」と説いています。

「益者」とは自分にとって有益な友で、「損者」とは自分にとって害の在る人のことです。

つまり、自分の友達として選んでいい人とは、
①素直で正直な人
②誠実な人
③教養を兼ね備えている人です。

また、友としてふさわしくない人は
①不正直な人
②上辺は良いが誠実でない人
③口先だけの人です。

同級生、同窓生、同僚、同業、同郷、趣味仲間等など色々と交流範囲を深めることはとてもよいことです。
そして、色々な人と交わり、人を見る目を養うことも大変大切です。

但し、その前に自分を理解することです。

ちなみに、私は人を判断するには「食事を共にすること」をお勧めしています。

係の人に「ありがとう」と言える、素直に「美味しい」と言える、美しい姿勢や箸使いが出来る、残こさず食べる、綺麗に食べる、これらが揃っている人は、先ずは誠実な人だと思います。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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