マナーうんちく話501≪三つ心・六つ躾・九つ言葉・・・。≫
昨日とは打って変わり朝から青空が広がる爽やかな日になりました。
5月5日は「こどもの日」で「端午の節句」でもあります。
鯉のぼりが威勢よく大空を泳いでいますが、このコラムでも何度も取り上げましたが、鯉のぼりは江戸時代から続く初夏の風物詩です。
「地方創生」が旬の話題になる中、最近では鯉のぼりが、地域起こしのイベントに幅広く使用されています。
このようなイベントが、年々盛大に行われるようになるのは大変素晴らしいことですが、当の本人、つまり地域の男の子にその意味や意義を、大人が正しく伝えることが大切だと思うわけです。
鯉のぼりには、子どもの健やかな成長と、立身出世の願いが込められていますが、「なぜ、鯉のぼりを立てるのか?」「なぜ、鯉のぼりが空を泳いでいるのか?」等を教えてあげればいいですね。
そうすることにより、そこで開催されているイベントや、端午の節句は、さらに有意義になると思うわけです。
ところで地球上では毎年一年間に約7000万人口が増えているそうですが、日本は高齢化と少子化の影響で人口は減少しています。
世界屈指の長寿国だと喜んでばかりはおられませんね。
特に子どもの数は、ここ34年間連続減という事実を皆様方はどうお考えでしょうか?
しかし、増えればいいものでもありません。
世界に目を向ければ、貧困や紛争、そして栄養不足で4人に1人の子どもに発育阻害がみうけられるとのこと。
年齢に比べて身長が伸びず、知能の発育不全を引き起こすと共に、病気の抵抗力が弱くなっていると言うことです。
では日本の子どもは皆恵まれているのか?と言えばそうでもありません。
発育阻害まではいかないにしても、6人に1人が貧困状態に陥っています。
これも由々しきことです。
加えて、日本の子どもは、受験や友達づきあいなどによるストレスも世界屈指だと言われています。
さらに、子どもの生活力も問題があると思います。
ひとえに親の責任ではないでしょうか?
家庭内における基本的な挨拶や食事の仕方、身の回りの世話などは親が子に良きお手本を示せば、子どもは素直に受け入れます。
叱るだけではダメだと言うことです。
「おはよう」「おやすみ」などの基本的な挨拶、美しい姿勢や箸使い、履き物の脱ぎ方・揃え方等、美しい見本を実際に親がやって見せることと、こどもに後押しをすることが必要です。
「子どもは親の背中を見て育つ」とはそういうことなのです。
子どもの日は、全国津々浦々において楽しイベントが目白押しですが、これだけ矛盾が多くなってくると、イベントの他にも目を向けないといけないことが多いですね。
私はマナーこそ、親が子供に贈る最大のプレゼントだと思っています。