マナーうんちく話499≪習慣は第二の天性なり≫
以前マナーは臨機応変が大切とお話ししましたが、より高度なスキルが求められるのが最近の電話応対ではないでしょうか?
ひと昔に比較して通信手段がメールやSNS等複雑多様になっているので、全てが電話で済ますケースは少なくなっていることも確かです。
しかし、メール等では済まされない大切な要件は、あえて電話を使用するケースが増えていることも事実です。
メールで済むか、電話の方が良いのか?適切な判断が大切ですが、その分、メールよりは高度なスキルが必要かもしれませんね。
自信のほどは如何でしょうか?
基本的な電話のマナーに触れておきます。
電話は、職場にせよ、家庭にせよ、そこのイメージを大きく左右します。
受け方・かけ方の基本をしっかり押さえておきたいものです。
■電話をかけてきた相手が名乗らない時は?
電話は、かけた方が、相手が出たら名前を名乗り挨拶するのが基本ですから、電話をかけてきた相手が名乗らない時には、少々不安になります。
故意に名乗らないのか?忘れているか?確認が大切です。
「失礼ですがどちらさまでしょうか?」と丁寧に伺って下さい。
あるいは、「失礼ですが・・・・」でもいいでしょう。
失礼ですが・・・・。の言い方は、「失礼ですが、貴方は名前を名乗ることを忘れていますよ」と言うことを、丁寧に諭している形になります。
但し、名前を名乗らずにいきなり要件に入る人が、必ずしも迷惑な客や悪い人とは限りません。
むしろ、逆のケースも多々あります。
特に長い付き合いのお客様や親しくしている人に多いようです。
そんな時には、「失礼ですが、お名前を伺ってもよろしいでしょうか?」と切り出し、相手を確認して下さい。
相手が名乗ったら「いつもお世話になっております」です。
また、保留や転送の仕方など、電話の基本操作は覚えて下さいね。
ちなみに、「少々お待ち下さい」の「少々」は1分が限界だと心得て下さい。
「待たす側」と「待つ側」は同じ1分でも大きく変わります。
態度も大切ですよ。
目の前にお客様がいると思って姿勢を正し、明るく丁寧に、そして笑声が大切です。
メモ用紙はA4位の大きさがお勧めです。
■電話に出る時に名前を名乗らないのはいいの?
職場と違って個人で電話を受ける時には、「はい!平松でございます」と先ず、自分の名前を名乗るのがマナーです。
そうすることにより相手は間違いないことが確認できます。
しかし、最近詐欺や悪徳電話が横行している関係で、名乗らないケースもあるようですね。寂しい話しですが、仕方ないことでしょうか?
賛否両論ありますが、私は電話に出たらまず名乗ります。
そして、セールスの電話や詐欺まがいの電話で有れば、その時点で丁寧にお断りします。
電話に出て、心配のあまり名乗らなかったら、しかるべき目的で電話をかけてくれた相手に不快感を与えるので、そちらのリスクの方が大きいと思うわけですが、如何でしょうか?